大成建設・ファナック、AI活用の混載パレット自動ピッキングシステムを共同開発

・出荷工程の無人化と出荷ミス防止を実現、倉庫の保管効率向上にも貢献

大成建設ファナックは7月10日、サービス&ソリューション分野のDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みとして、複数種類の製品を1枚のパレットに混載した状態から、必要な製品を必要数量だけ自動で取り出すAI活用の自動ピッキングシステムを共同開発したと発表した。2026年1月には製造工場へ導入済みで、出荷工程の無人化を実現している。

物流・製造現場では、作業員が出荷指示書を確認しながら製品を取り出すピッキング作業が一般的だが、単純作業の繰り返しによる出荷ミスや製品破損、人手不足への対応が課題となっている。新システムはパレットから製品を取り出すデパレタイズ工程を完全自動化し、出荷作業の省人化と高精度化を図る。

最大の特徴は、AIによる画像処理と三次元認識技術を活用し、製品情報の事前マスター登録を不要とした点である。ビジョンカメラがパレット上の製品サイズや形状を三次元的に認識し、出荷指示情報と自動照合することで対象製品を特定するため、従来必要だった製品データ登録やティーチング作業を大幅に削減でき、短期間でシステムを立ち上げられる。

また、画像認識に加え、バーコードなどの識別情報による二重チェック機能を搭載し、誤出荷を防止する。さらに、ロボットアームが製品の形状や重量に応じて最適な動作制御を行うことで、搬送時の破損や落下リスクの低減も実現した。

倉庫運用面では、従来主流だった単一製品のみを積載する「単載パレット」に代わり、複数製品を混載する「混載パレット」の運用を容易にしたことも大きな特徴である。混載運用により、空きスペースの発生を抑えて保管効率を高めるほか、出庫処理能力の向上にも寄与する。新設倉庫だけでなく既存倉庫の増設規模を抑制できるため、設備投資の最適化にもつながるとしている。

両社は今後、本システムを省人化・自動化を支える基盤技術として展開し、混載運用の高度化と物流工程の完全自動化を推進することで、次世代物流の標準モデル確立を目指す考え。

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