三菱電機、米国にデータセンター向け冷却機器製造拠点を新設

・消費地生産体制の構築とワンストップサービス強化で北米事業拡大へ

三菱電機(東京都千代田区)は7月30日、米国においてデータセンター向け冷却機器を製造する新会社「MEHITS US, Inc.」を今年8月に設立すると発表した。設立地は米国オハイオ州メイスンで、米国持株会社であるMitsubishi Electric US Holdings, Inc.(MEUH)の100%出資子会社となる。

会社は、自動車用電装品を手がけるグループ会社Mitsubishi Electric Automotive America, Inc.(MEAA)のオハイオ州メイスン工場の一部を改修・転用する形で立ち上げる。投資額は約30百万USドルで、2027年4月の生産開始を目指す。製造設備の延床面積は13,800平方メートルとなり、直膨系機種やファンウォール機種、CDU(冷却分配ユニット)など、データセンター向け冷却機器を生産する。年間生産能力は2030年時点で約6,000台を計画している。

背景には、世界的なデータセンター建設ラッシュに伴う冷却システム需要の急拡大がある。とりわけAIデータセンターでは、サーバー内チップを効率的に冷却する液体冷却システムへの需要が急速に高まっており、同社は米国市場での現地生産体制の確立を急務と位置づけていた。

これまで同社の米国データセンター事業は、電源供給設備を手がけるMitsubishi Electric Power Products, Inc.(MEPPI)が主導し、イタリアに本社を置くMitsubishi Electric Hydronics & IT Cooling Systems S.p.A.(MEHITS)が開発・製造した冷却機器を組み合わせて提供する体制をとってきた。今回の現地製造拠点新設により、生産から販売までのリードタイムを短縮し、価格競争力と供給安定性を高める狙いがある。あわせて、システム設計提案から販売、保守までを一貫して手がけるワンストップサービス体制も強化する方針。

同社は今後も、米国をはじめとする各国・地域において現地企業との協業や買収を通じてデータセンター向け冷却システム事業のグローバル展開を加速するとともに、電源供給設備など他部門との事業連携を進め、データセンター向けトータルソリューションの提供を目指すとしている。

■新会社概要

• 新会社名:MEHITS US, Inc.(メヒッツ ユーエス)

• 設立予定:2026年8月

• 所在地:4773 Bethany Rd, Mason, OH 45040, U.S.A.

• 出資比率:MEUH 100%

• 資本金:15百万USドル

• 代表者:加地 優弘(President & CEO)

• 事業内容:データセンター向け冷却機器の開発・製造・販売・保守サービス

• 設備投資額:約30百万USドル(既存自動車部品工場を改修・転用)

• 製造設備延床面積:13,800m²

• 主な生産品目:直膨系機種、ファンウォール機種、CDU等

• 年間生産能力:約6,000台(2030年予定)

• 生産開始予定:2027年4月

• 背景:AIデータセンター向け液体冷却システム需要の急拡大、米国での消費地生産体制構築とワンストップサービス強化

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