・年間約2,000台を生産、大型建設機械の高効率化と安定稼働を支援
川崎重工業は7月29日、世界最大級の出力密度(単位重量当たりの出力)を有する建設機械向け大型油圧ポンプ「K7V320」の量産を2026年6月から開始したと発表した。年間約2,000台の生産を予定しており、鉱山開発やインフラ工事向け大型建設機械の高効率化と安定稼働を支える中核部品として展開する。
近年は生成AIの普及やクラウドサービスの拡大を背景に、世界各地でデータセンター建設が活発化している。これに伴い、電力設備や半導体、鉱物資源の需要が拡大し、鉱山開発やインフラ整備の現場では大型建設機械の稼働機会が増加している。こうした市場環境を受け、建機には高い作業効率と過酷な環境下でも安定して稼働できる油圧システムが求められている。
新製品「K7V320」は、現行機種「K7V280」と外形寸法を同一としながら、大幅な性能向上を実現した。解析技術を活用して各構成部品を強化し、高出力密度と高耐久性を両立している。
ロータリー部品には耐焼付き性に優れた材料と熱処理を採用し、建設機械向けとして同社最大となる押しのけ容積322cm³を実現。アクチュエータの作動速度向上に貢献する。また、ロータリー部品や各構成部品の剛性向上により、同社建設機械向け油圧ポンプとして最高となる定格圧力37MPaを達成し、アクチュエータの作動力を高めた。
さらに、高剛性ハウジングの採用に加え、構成部品を数ミクロンレベルの精度で管理することで変形や応力を低減し、ポンプの長寿命化を実現。過酷な現場環境での安定稼働を支える設計としている。
油圧ポンプは建設機械の各アクチュエータへ作動油を供給する心臓部に位置付けられる。同社は1968年に斜板形油圧ポンプを自社開発して以来、油圧ショベルを中心に国内外の建設機械メーカーへ供給を続けてきた。今後も油圧機器分野で培った技術力を活かし、建設機械の高性能化と信頼性向上を通じて、半導体や鉱物資源など成長分野を支える産業基盤の強化に貢献していく考えだ。
■主な仕様
・製品名:K7V320
・押しのけ容積:322cm³
・定格圧力:37MPa
・ピーク圧力:42MPa
・自吸最高回転数:1,700min⁻¹(インペラー付は2,000min⁻¹)
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