・AI需要拡大を背景に年産能力を約2億3,000万枚へ、価格改定でも顧客と合意
レゾナック(東京都港区)は7月28日、生成AIやクラウドサービスの普及に伴うデータセンター向けストレージ需要の拡大を受け、シンガポール拠点でハードディスク(HDD)メディアの生産能力を増強するため、約150億円の追加投資を実施すると発表した。あわせて、投資実行を前提とした製品価格の改定について、顧客であるHDDメーカーと合意した。
今回の投資は、2026年5月に発表した生産能力増強計画に続く追加施策となる。投資先はグループの中核生産拠点であるレゾナックHDシンガポール(Resonac HD Singapore Pte. Ltd.)で、一部遊休設備を活用することで投資効率を高めながら生産能力を拡大する。
これにより、5月発表分を含めた増強後の年間生産能力は、現在の約1億6,000万枚から約44%増の約2億3,000万枚へ拡大する計画。市場動向や需要を見極めながら、2029年以降に生産ラインを順次立ち上げる。
生成AIやクラウドサービスの普及を背景に、データセンター向けストレージ市場は中長期的な成長が見込まれている。特に、高い信頼性と大容量、優れたコスト効率を備えるニアライン向けHDDは、今後もデータストレージの中核を担うと期待されている。調査会社Trend Focusによると、ニアライン向けHDDの出荷容量は2025年から2030年にかけて年平均23%で成長する見通しだ。
レゾナックは、外販向けHDDメディアを供給する唯一のメーカーとして、デジタルインフラを支える安定供給体制の強化を重要課題に位置付けている。今回の追加投資に加え、需要拡大を背景とした価格改定について顧客と合意したことで、供給能力の拡充と収益性の向上を両立させる方針だ。
同社は今後も市場成長や顧客ニーズに対応した機動的な成長投資を継続するとともに、業界最高水準の記録密度を持つHDDメディアの開発・供給を通じ、データセンターをはじめとするデジタルインフラの発展に貢献していく考えである。
■プロジェクト概要
- 事業主体:株式会社レゾナック
- 投資拠点:レゾナックHDシンガポール(Resonac HD Singapore Pte. Ltd.)
- 投資額:約150億円
- 投資内容:ハードディスクメディア生産設備の追加増強(一部遊休設備を活用)
- 生産能力:年間約1億6,000万枚→約2億3,000万枚(約44%増)
- 稼働開始:2029年以降、市場・需要に応じて順次立ち上げ
- 目的:AI・クラウド需要拡大に対応した安定供給体制の強化と収益性向上
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