日立建機が7月30日に発表した2027年3月期第1四半期(4~6月)連結業績によると、売上収益は3,291億3,000万円(前年同期比増減率7.5%)と増収となった。部品・サービスの売上増に加え為替円安影響もあり、第1四半期として過去最高を更新した。利益項目については、輸送費を中心としたコスト上昇があったものの、バリューチェーン構成の改善や販売価格引き上げの継続、為替円安影響により調整後営業利益は344億3,900万円(同55.7%)と増益となった。また、固定資産売却に伴うその他の収益計上もあり、親会社株主に帰属する四半期利益は280億3,700万円(同148.6%)となった。
第1四半期は、北米において米国関税政策を巡る先行き不透明感はあるもののインフラ投資等が下支えし需要環境は底堅く推移したほか、欧州でも需要に回復の動きが見られた。マイニングにおいても高水準の資源価格を背景に、中南米等で需要は底堅く推移した。一方、中東地域では市況悪化や物流混乱、輸送費上昇が見られた。
■セグメントの業績
① 建設機械ビジネス
売上収益は2,931億1,200万円(同6.8%)、調整後営業利益は324億8,100万円(同65.2%)と前年同期比で増収増益となった。北米や欧州の油圧ショベル需要、中南米等のマイニング需要が引き続き堅調に推移する中、部品・サービスの売上増や為替円安影響もあり、増収増益となった。
② スペシャライズド・パーツ・サービスビジネス
同事業は、主としてマイニング設備及び機械のアフターセールスにおける部品サービス事業を行うBradken Pty Limited及びその子会社と、サービスソリューションを提供するH-E Parts International LLC及びその子会社で構成されている。
売上収益は383億7,300万円(同12.6%)と前年同期比増収であった一方、調整後営業利益は19億5,800万円(同△20.5%)と減益となった。為替円安の影響により売上は増加したものの、顧客の投資抑制や競争環境激化により調整後営業利益は減益となった。
なお、上記①②の売上収益については、セグメント間調整前の数値。
■今後の見通し
2027年3月期において、世界経済は中東情勢の緊迫化もあり不透明な状況が継続するものの、建設機械市場及びマイニング市場は総じて底堅く推移するものと見込む。地域別では米州及びインド、オセアニアにおいて引き続き堅調な需要が見込まれる一方、その他の地域については慎重な見方を維持しており、グローバル全体としては前回見通しから微増、前年比で若干の減少を見込む。
マイニング分野では、銅や金の価格は堅調に推移する一方、世界経済の減速に伴い石炭や鉄鉱石等の資源価格動向は弱含んでいることから、マイニング製品の新車需要は前回見通しを据え置き、全体として前年比で若干の減少を見込む。
中東地域での物流費の上昇に加え、世界的な原油価格の高騰による資材費等コストの上昇も見込まれることから、前回4月公表時には織り込んでいなかったこれらの影響を新たに反映した。一方、為替が想定を上回る円安水準で推移していることから、2027年3月期連結業績予想(2026年4月1日~2027年3月31日)は上方修正した。
なお、2027年4月の社名・ブランド変更に伴い、調整後営業利益にブランドプロモーションコストとして168億円、その他営業支出にブランドスイッチングコストとして100億円を見込む。米国関税による原価増については、過去からの販売価格引き上げ等により一定程度吸収できる見込み。
日立建機を取り巻く事業環境は引き続き不透明感を伴っているが、安定的にキャッシュを創出している近時の状況に鑑み、年間配当については前年度から増配となる1株当たり190円の計画を維持する。
2027年3月期(2026年度)連結業績予想は、売上収益1兆4,700億円(前期比4.6%増)、調整後営業利益1,500億円(同12.8%増)、税引前当期利益1,430億円(同15.1%増)、親会社株主に帰属する当期利益840億円(同14.8%増)。
業績見通しの前提となる第2四半期以降の為替レートについては、米ドル154円、ユーロ181円、人民元23.1円、豪ドル112円と、前回4月公表時から円安方向に修正した。
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