クボタ、RTK位置補正サービスを全国展開、ロボット農機普及へインフラ整備

クボタは7月28日、8月1日から、RTK(リアルタイムキネマティック)方式による高精度位置補正情報サービス「K-RIS(Kubota RTK-gnss Information Service)」を全国で開始すると発表した。ロボット農機やドローンによる高精度作業を支えるインフラ整備を本格化する。

同サービスは、人工衛星(GNSS)の測位誤差を補正し、誤差±2~3cmの高精度な位置情報を提供するもの。ロボットトラクタや自動操舵システム、コンバイン、田植機、農業用ドローンなどのスマート農機に対応し、全国のLTE通信エリアで利用できる。

国内農業では、高齢化や担い手不足を背景にスマート農機の導入が進む一方、高精度な自動走行には位置補正情報が不可欠となっている。一般的なRTK方式には、固定基地局を利用するRRS(Real Reference Station)と、国土地理院の電子基準点を活用するVRS(Virtual Reference Station)の2方式がある。RRSは低コストだが基地局から離れると精度が低下し、VRSは全国で安定した利用が可能な反面、利用料が比較的高いという課題があった。

クボタは特許出願中の独自技術により、国土地理院の電子基準点データを活用したRRSとVRSをハイブリッド化。それぞれの長所を組み合わせることで、全国をほぼカバーしながら、安定した測位精度とリーズナブルな利用料金を両立したとしている。農地が広域に分散する大規模経営体でも、サービスエリアを意識することなく高精度な作業が行える点を特徴としている。

サービス名称は「K-RIS(ケーリス)」。利用料金は年額3万9,600円(税別)で、2027年7月末まではトライアル期間として無料で提供する。契約はクボタ営農支援システム「KSAS」の「KSAS Marketplace」から申し込む。

利用対象はクボタ製のRTK対応スマート農機で、インターネット通信環境(SIMまたはスマートフォンのテザリングなど)が必要となる。機器構成によっては補正情報受信用の通信機器や周辺機器を別途用意する必要がある。

また、農林水産省の「農業機械の自動走行に関する安全性確保ガイドライン」で求められるサイバーセキュリティ対策についても、K-RISは今後対応を予定している。

クボタは、高精度位置補正サービスをロボット農機の基盤インフラとして全国展開することで、スマート農業の普及を加速し、日本農業の持続性向上と労働力不足などの課題解決につなげる考えだ。

ニュースリリース