カミンズ(Cummins):2026年5月21日
米国のエンジン・発電機大手カミンズは、アナリストおよび株主向け説明会を開催し、2030年に向けた長期財務目標を上方修正すると発表した。戦略投資と事業遂行の成果、市場地位の強化、鉱山機械・発電市場での需要拡大を背景に、売上成長率や利益率の見通しを引き上げる。
同社は併せて、鉱山機械向けおよび発電設備向け大型エンジンの生産能力拡張と製品投資を拡大する方針も明らかにした。グローバル展開、幅広い製品群、顧客との強固な関係、技術・人材基盤を活用し、成長市場での競争力強化を図る。
ジェニファー・ラムジー(Jennifer Rumsey)会長兼CEOは、「過去2年間、カミンズは市場環境の大きな変化や複雑な状況に対応しながら、規律ある事業運営を継続し、過去最高水準の業績を達成した」と説明。「前回のアナリストデー以降も、戦略と財務目標の遂行を着実に進め、市場でのポジションをさらに強化してきた。その結果として、2030年の財務目標を引き上げる」と述べた。
また、「革新的技術を備えた幅広い製品群、顧客との信頼関係、グローバルネットワーク、経験豊富な人材、そして将来投資を可能にする財務基盤が、当社戦略の強みになっている」とし、主要市場での成長に自信を示した。
エンジン事業部門プレジデントのブレット・メリット(Brett Merritt)氏は、エンジン事業の成長について、「新製品投入、顧客獲得、アフターマーケット事業拡大が収益成長をけん引する」と説明。既に必要な投資は実施済みであり、「製品力、長年の顧客関係、規模、そして競合他社にはない販売・サービス網が当社の基盤」と強調した。
パワーシステム事業部門プレジデントのジェニー・ブッシュ(Jenny Bush)氏は、発電市場の急成長を背景に、生産能力増強と事業変革を推進していると説明。「信頼性の高い電力需要は過去にないスピードで拡大している。当社は設備投資、垂直統合の強化、常用発電分野への展開を通じて、その需要に対応できる体制を整えている」と述べた。
また、最高財務責任者(CFO)のマーク・スミス(Mark Smith)氏は、「カミンズは事業サイクルごとに業績を向上させてきた実績がある」とし、「今後も市場リーダーシップ、グローバル展開、財務基盤を活用しながら成長を続ける」と説明。前回のアナリストデー以降も高水準の投下資本利益率(ROIC)を維持しており、株主還元も継続しているとした。
カミンズは1919年創業。エンジン、コンポーネント、流通、パワーシステム、アクセレラ・バイ・カミンズ(Accelera by Cummins)の5事業を展開している。ディーゼル、電動、ハイブリッドの各種パワートレインや発電システム、ターボチャージャー、燃料システム、トランスミッション、アクスル、ブレーキ、バッテリーシステムなどを幅広く手掛ける。
2025年の売上高は337億ドル、純利益は28億ドル。世界で約6万7,400人を雇用している。