パーカー・ハネフィン、サーコア(CIRCOR)の航空宇宙事業を買収、商業・防衛分野の制御技術を強化

パーカー・ハネフィン(Parker Hannifin):2026年5月21日

モーション&コントロール技術大手のパーカー・ハネフィンは、サーコア・インターナショナル(CIRCOR International)の商業・防衛航空宇宙事業を25億5,000万ドルで買収する最終契約を締結したと発表した。航空宇宙・防衛向けの飛行制御関連製品を取り込み、長期成長と高収益事業の拡大を図る。

買収対象となるサーコア・エアロスペース(CIRCOR Aerospace)は、航空機向けのモーション制御・流体制御製品を設計・製造する事業で、飛行安全に関わる重要システム向けの独自技術を保有する。米国およびEMEA(欧州・中東・アフリカ)地域に生産拠点を持ち、民間航空機と防衛用途の双方に製品を供給している。

同事業の2026年売上高は約2億7,000万ドルを見込み、シナジー効果前の調整後EBITDA利益率は40%超となる見通し。OEM向け売上比率は約80%で、民間航空と防衛向けがほぼ半々の構成となっている。主要航空宇宙・防衛プログラムへの採用を背景に、今後数年間にわたり2桁成長を見込む。

パーカー・ハネフィンは、今回の買収が売上成長率、EBITDA利益率、調整後EPS、キャッシュフローに即時寄与するとしている。買収価格は税効果を含め25億5,000万ドルで、税効果の正味現在価値は約7,500万ドルを想定。2026年予想調整後EBITDA倍率は22.7倍となるが、売上高の約10%相当のコストシナジーを織り込むと18.2倍となる。

取引完了は規制当局の承認など通常の条件を前提に、2026年後半を予定している。

パーカー・ハネフィンの会長兼CEOであるジェニー・パーメンティア(Jenny Parmentier)氏は、「今回の取引は、長期サイクル型で高成長・高利益率の事業への戦略投資の一環だ。サーコア・エアロスペースは補完的な技術と能力を加え、航空宇宙・防衛顧客への対応力をさらに強化する。当社の事業運営システム『ザ・ウィン・ストラテジー(The Win Strategy™)』を活用し、成長加速と運営シナジー創出を進める」とコメントした。

また、サーコア(CIRCOR)の副会長であるトニー・ナジャー(Tony Najjar)氏は、「パーカーは航空宇宙・防衛市場で実績あるリーダー企業であり、両社の補完的技術により顧客ニーズへの対応力が高まる。従業員にとっても優れた企業に加わる機会になる」と述べた。

なお、パーカー・ハネフィン側の財務アドバイザーはグッゲンハイム・セキュリティーズ(Guggenheim Securities)、法務アドバイザーはジョーンズ・デイ(Jones Day)が務める。サーコア・エアロスペース側はゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)とエバーコア(Evercore)が財務アドバイザー、カークランド&エリス(Kirkland & Ellis)が法務アドバイザーを担当する。

パーカー・ハネフィン(Parker Hannifin)は、モーション&コントロール技術分野で世界展開する米国企業で、フォーチュン500の上位企業群「Fortune 250」に含まれる。航空宇宙、産業機械、流体制御など幅広い分野で事業を展開している。

ニュースリリース