・2030年度事業化へ最終検討段階に移行
JFEエンジニアリング(東京都千代田区)は5月25日、石油資源開発(JAPEX)から、北海道苫小牧エリアで計画されているCCS(CO₂回収・貯留)事業に関する「CO₂圧入設備建設に係る基本設計業務」および「CO₂輸送パイプライン建設に係る基本設計業務」を受注したと発表した。今回の業務は、2027年度以降に予定するEPC(設計・調達・建設)移行を見据えた事業化判断の最終フェーズに位置付けられる。
同事業は、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の「先進的CCS事業」に採択された案件で、JAPEX、出光興産、北海道電力の3社が設計作業などを受託して推進している。苫小牧エリアでは、CCS事業法に基づく特定区域指定や試掘作業なども進んでおり、2030年度の本格事業化に向けて国内有数の先導案件として開発が加速している。
JFEエンジニアリングは、JAPEXのもとでCO₂輸送・貯留関連の検討を担当しており、2023年度の実現可能性調査以降、継続して関連設計業務を受注してきた。2026年度も引き続き同分野の基本設計を担う。
今回の業務では、CO₂圧入設備および長距離CO₂輸送パイプラインについて、設備仕様の具体化、コスト精査、施工計画、工程精度向上などを実施する。これにより、今後の投資判断やEPC段階への移行に必要な技術的・経済的条件を整理する。
同社は、国内油ガス田向けで培ったガス圧入技術を活用し、地下へのCO₂圧入に必要な地上設備の設計・検討を担当する。また、パイプラインEPC分野での豊富な実績をもとに、複数拠点を結ぶCO₂輸送パイプラインの設計検討も推進する。
JFEエンジニアリングは、CCSの社会実装に向けた技術開発とプロジェクト推進を継続し、カーボンニュートラル実現への貢献を目指すとしている。
■プロジェクト概要
案件名:苫小牧CCS事業におけるCO₂圧入設備・輸送パイプライン基本設計業務
発注者:石油資源開発(JAPEX)
受注者:JFEエンジニアリング
対象地域:北海道苫小牧エリア
業務内容:CO₂圧入設備建設に係る基本設計、CO₂輸送パイプライン建設に係る基本設計
目的:2030年度のCCS事業化に向けた事業性・施工性検討
主な検討内容:設備仕様具体化、コスト精査、施工計画策定、工程精度向上
今後の計画:2027年度以降にEPC段階へ移行予定
関連事業:JOGMEC「先進的CCS事業」採択案件