住友重機械と住友建機、建機業界初の「双方向音声コミュニケーション機能」を開発

・油圧ショベル内外でデバイスレス会話を実現

住友重機械工業住友建機は5月25日、油圧ショベル向けの「双方向音声コミュニケーション機能」を共同開発したと発表した。建設機械業界では初となる音声支援技術(特許出願中)で、キャブ(運転席)内のオペレータと機体周辺の作業者が、無線機などの音声デバイスを装着せずにリアルタイムで会話できる環境を実現する。騒音が多い建設現場での安全性向上と作業効率改善につなげる。

土木工事や吊り作業の現場では、エンジン音や周辺騒音、作業者同士の距離などにより意思疎通が難しいケースが多く、ハンドサインや無線機による連携が一般的となっている。一方で、合図の見落としや無線機装着の煩雑さなどが課題となっていた。

今回開発した機能は、「油圧ショベルそのものが人と人とのコミュニケーションを支援する」という発想をもとに開発されたもの。油圧ショベルに搭載したマイクとスピーカ、独自の音声処理技術を活用し、キャブ内外で双方向の音声伝達を可能にする。

具体的には、車外に設置したマイクで周辺作業者の音声を集音し、エンジン音や環境音などのノイズを低減した上で、キャブ内スピーカから出力する。一方、キャブ内オペレータの音声はキャブ内マイクで集音し、車外スピーカを通じて機体周囲へ伝達する仕組み。

「受話」と「発話」の両機能を組み合わせることで、無線機やハンドサインに依存しない音声コミュニケーションを実現した。特にエンジン稼働時の利用を前提に高度なノイズ低減技術を採用しており、実作業環境下でも明瞭な音声伝達が可能という。

同社では、吊り作業など合図ミスが重大事故につながる作業での安全性向上や、作業者負担の軽減に寄与するとしている。

今後は、実際の現場で有効性やユーザ評価を確認しながら段階的な展開を検討する。なお、6月17日から20日まで開催される「第8回 国際 建設・測量展(CSPI 2026)」では、本機能を搭載した油圧ショベルを展示する予定。来場者はキャブ内外での「聞こえる」「話せる」を実際に体験できる。

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