住友商事、建設機械レンタル事業を拡大、米国の建設機材レンタル企業を買収

 住友商事の在米国100%子会社Sunstate Equipment Co., LLC (アリゾナ州フェニックス、以下、Sunstate)は、3月26日、米国で建設機材レンタル事業を行うTrench Shoring Rentals(アリゾナ州フェニックス、以下、TSR)の全ての資産およびオペレーションの買収を完了したと発表した。

 米国においては、新規インフラ開設・既存インフラのメンテナンス需要が高まるとともに、労働安全衛生局による工事現場における安全基準の厳格化が進んでいる。こうした中、TSRは米国南西部で工事が盛んに行われているアリゾナ・カリフォルニア・テキサスの3州でトレンチ(※)を含めた建設機材のレンタル事業を行っている。同地域はSunstateにとって主力市場であり、今回の買収は地理的親和性が高いことに加えSunstateがワシントン・オレゴン・テキサス・オクラホマ・ジョージア・ノースカロライナ・フロリダ州で展開するトレンチレンタル事業をさらに強化するもの。トレンチは地下工事を伴う現場の安全確保に必要であり、米国におけるトレンチレンタルマーケットは、2025年までに約3,000億円の市場規模へと拡大することが予想されている。こうした市場の規模拡大も背景に今回の買収を経て、Sunstateにおけるトレンチレンタル事業の売上比率を倍程度まで拡大することを見込んでいる。

 Sunstateは、北米の南西部を中心に建設機械のレンタル事業を展開している。2017年の住友商事の完全子会社化以降、創業時より培われた事業ノウハウを活かし、支店網の拡大や取扱い商材の多様化に取り組んできた。今回のTSRの買収を通じて、Sunstateが持つ建機レンタル事業の知見と、TSRのトレンチレンタルに関する専門知識を融合させ、更なる顧客基盤の拡大や利益の上積みを目指す。

 住友商事は建設機械事業の地域拡大、商品多様化、顧客基盤拡大、現場ソリューション事業の拡大を成長戦略として掲げており、より一層の事業強化に取り組み、建設産業の安全性・生産性の向上に貢献し、世界中のインフラ整備を支える。

※:上下水道工事・道路工事・電気/ガス工事・橋梁工事・プラント工事等で溝内作業を行う際に、土砂の崩落リスクから作業員の安全を守る為、溝の壁面の土砂を押さえる機材。

■Sunstate概要
社名:Sunstate Equipment Co., LLC
本社所在地:米国アリゾナ州フェニックス
拠点:91拠点

■TSR概要
社名:Trench Shoring Rentals
本社所在地:米国アリゾナ州フェニックス
拠点:6拠点

 ニュースリリース