HD建機、26年4~6月期売上は18%増、営業利益92%増の大幅成長

HD建機 (HD Construction Equipment):2026年7月29日

韓国の建設機械・エンジンメーカー、HD建機が発表した2026年第2四半期(4~6月)の連結決算は、売上高が2兆4,342億ウォン(前年同期比18.2%増)、営業利益(EBIT)が2,489億ウォン(同91.9%増)となり、増収増益を達成した。営業利益率は10.2%と、前年同期の6.3%から3.9ポイント改善し、前四半期(1~3月期)の8.3%からも2.0ポイント上昇した。税引前利益は2,449億ウォン(同708.0%増)、純利益は1,807億ウォン(同1,046.2%増)と大幅に拡大した。親会社株主に帰属する純利益は1,804億ウォンで、前年同期の200億ウォンから急拡大した。なお、前年(2025年)の数値は合併を前提とした内部データに基づくものであり、監査済みではない。

※1 ウォンは、約0.11円。

■経営成績等の概況
今四半期の好業績を牽引したのは、主要地域における建設機械販売の加速と、産業用・防衛向けエンジンの堅調な売上。為替関連損益(F/Xゲイン)は前年同期の65.7億ウォンのマイナスから18.3億ウォンのプラスへと転換し、税引前・純利益の大幅拡大に寄与した。純金融コストは143億ウォンの負担で、前年の207億ウォンから改善している。

営業利益の増益要因を分析すると(一時要因調整後の2Q25:1,573億ウォンを起点)、販売数量・製品ミックス改善が615億ウォンのプラス寄与、価格改定が72億ウォンのプラスとなった半面、変動費・固定費の増加が323億ウォンのマイナス要因となった。これに為替・その他の552億ウォンのプラスが加わり、前年同期比で大幅な増益となった。

■セグメントごとの経営成績
建設機械部門では、売上高合計が2兆182億ウォンと前年同期比22.0%増となった。うち機械本体の販売は1兆8,234億ウォンで同23.8%増。

地域別に見ると、中東・アフリカが4,161億ウォンで同51.4%増、南米が2,078億ウォンで同29.9%増と特に力強い伸びを示した。欧州(EU)も3,160億ウォンで同26.2%増と堅調に拡大した。北米は2,006億ウォン(同7.0%増)にとどまった。

アジア太平洋・CIS地域では、韓国が2,163億ウォン(同25.0%増)、インドが1,232億ウォン(同22.1%増)、東南アジア・CIS・オセアニアが1,659億ウォン(同17.6%増)、中国が1,741億ウォン(同14.1%増)と、いずれも増収を確保した。部品・サービス(AM/PS)売上高は1,949億ウォン(同7.5%増)。

建設機械(CE)単体の営業利益は2,006億ウォンと前年同期比163.3%増の急伸で、EBIT率は4.6%から9.9%へと大きく改善した。

エンジン部門では、売上高が3,861億ウォン(前年同期比4.6%増)となった。営業利益率は15.3%と、高水準ながらも前年同期比では2.7ポイント低下した(前年の高い実績基準や製品ミックスの変化が要因)。用途別では発電用が構成比37%、防衛用が21%、内製向けが10%を占める。産業用エンジンはグローバル経済の回復を追い風に販売数量が拡大し、発電機エンジンの需要は下期にさらに加速する見通し。

産業車両部門の売上高は1,032億ウォンと同10.1%減で、北米における販売回復の遅れが響いた。

■財務体質
2026年6月末時点の総資産は9兆6,153億ウォン、総負債は4兆5,816億ウォン、株主資本は5兆336億ウォンとなった。負債比率は91.0%と、前四半期末の92.5%から改善し、2025年末の91.4%も下回った。有利子負債は1兆7,052億ウォン、純有利子負債は9,373億ウォンで、いずれも前四半期末から減少している。デット・エクイティ・レシオは33.9%、純有利子負債比率は18.6%。同社は増益に伴う株主資本の拡大を背景に財務体質が改善しているとし、今後も成長投資と株主還元強化を両立させながら財務構造のさらなる改善に努める方針を示した。

■将来予測・市場見通し
同社は建設機械市場の世界販売台数について、2025年の57万3,000台から2026年は63万1,000台へ拡大するとの見通しを示し、四半期を追うごとに上方修正を続けている。

北米ではデータセンター投資や製造業の国内回帰が押し上げ要因となる一方、高金利が住宅関連需要の重荷となり関税を巡る不確実性も残る。欧州はレンタル市場の拡大を背景に前年比増加が続き、英国・フランス・ドイツが牽引役となっている。中東・アフリカでは紛争の波及により需要は軟調ながら、南米の鉱山向け需要やアジアのインフラ投資により持ち直しが見られる一方、下期は情勢緊迫化による不確実性の高まりが懸念される。インドでは政府主導のインフラ投資が堅調な需要を支え、中国では「両重両新」政策によるインフラ執行加速が追い風となる。韓国は住宅・建設需要の回復が限定的な一方、中古建機の輸出需要は底堅い。

エンジン部門では、仁川工場での大型発電用エンジンの増産体制を整備し、北米の石油・ガス向け需要は下期の回復を見込みつつ、データセンターやマイクログリッド向け需要の取り込みを進める。防衛向けでは群山(グンサン)工場が2026年10月に完成予定で、稼働開始後は120基分の生産能力が追加される見通し。地政学的緊張の高まりを背景に防衛エンジン需要は拡大しており、既存顧客国以外への輸出拡大も期待される。政府・主契約企業との複数の新規開発プログラムも進行しており、防衛輸出および単体エンジン輸出の両面で上振れ余地があるとしている。

リスク要因としては、紛争の長期化による物流・部材供給への影響や、主要国の金利上昇に伴う新興国需要の減速(石油需給動向との連動)が挙げられている。

2026年第2四半期プレゼン資料ページ