コマツは7月31日、子会社のアースブレイン(EARTHBRAIN、東京都港区)とともに、ブルドーザー・油圧ショベル向け自律運転技術を開発するエーアイエム・インテリジェント・マシーンズ(AIM Intelligent Machines、米国ワシントン州)と、日本および米国市場を対象とした戦略的パートナーシップを締結したと発表した。フィジカルAIと施工管理デジタルソリューション「スマートコンストラクション®」を連携させることで、自律施工ソリューションの商用展開を加速し、建設現場の省人化や生産性向上を図る。
建設業界では、インフラ整備需要の拡大に加え、深刻化する労働力不足への対応や安全性・生産性のさらなる向上が大きな課題となっている。
コマツは建設・鉱山機械とデジタルソリューションを組み合わせ、安全性や生産性、環境負荷低減に貢献している。一方、アースブレインは施工管理デジタルソリューション「スマートコンストラクション®」を通じ、施工計画からICT施工、施工管理、遠隔操作までをデジタルで一元管理するサービスを展開している。AIMはフィジカルAIを活用した自律運転技術を強みとし、ブルドーザーと油圧ショベルによる自律運転フリートを世界で初めて商業展開した実績を持つ。
3社はこれまでもブルドーザーと油圧ショベルを対象とした自律施工ソリューションの技術検証と事業開発を共同で進めてきた。現在は米国市場で商用展開段階に移行しており、コマツ製建設機械による自律運転は既に顧客の工事現場で稼働している。日本市場への展開は2027年以降を予定している。
今回提供するソリューションでは、スマートコンストラクション®で作成した施工計画や完成目標地形データをAIMのフィジカルAIプラットフォームと連携。ブルドーザーや油圧ショベルが施工目標を理解し、施工方法や走行経路を自ら判断して自律的に施工を行う。
また、施工計画、自律施工、施工進捗の可視化、施工実績データの活用までを単一のデジタルワークフローで管理でき、施工プロセス全体の自動化・最適化を実現する。さらに、AIMの技術は既存機への後付け(レトロフィット)にも対応しており、新機種への更新を待たずに保有機械を活用しながら段階的に自律施工を導入できる点も特徴だ。
3社は今回の提携を通じ、建設機械、施工管理デジタルソリューション、自律運転技術を融合し、施工管理から自律施工までをシームレスにつなぐ新たなソリューションを提供する。今後はスマートコンストラクション®とAIMのフィジカルAIプラットフォームとの連携を段階的に高度化し、建設現場のデジタル化や労働力不足への対応、安全で生産性の高い持続可能な社会インフラの実現を目指す。