タダノは7月9日、公正取引委員会から「下請あ代金支払遅延等防止法」(下請法)違反として勧告を受けたことを発表した。同社が製造委託する一部の下請事業者に対し、自社所有の金型などを長期間発注しないにもかかわらず無償で保管させていたこと、無償で棚卸作業を行わせていたことが問題視された。
■違反内容の概要
タダノは、クレーンなどの自社製品の一部部品製造を下請事業者に委託しており、その過程で使用する金型等を貸与している。公正取引委員会は、このうち長期間発注が行われなかった製品・部品に関わる金型314個について、22社に無償保管をさせていた行為を「不当な経済上の利益の提供要請」として、改正前の下請法第4条第2項第3号違反と認定した。対象期間は遅くとも2024年1月までとされている。
また、棚卸作業を無償で実施させた50社についても同様の問題と指摘された。
■タダノの対応
タダノは勧告を受ける前に、金型保管に関する費用相当額として対象22社に対し合計3,357,151円(税込)を自主的に支払済み。今回の勧告を受け、金額の不足がないか改めて確認・協議するとともに、棚卸作業を実施した50社に対する費用相当額の支払いを進める方針を示した。
同社は「本勧告を厳粛に受け止め、取締役会決議を行い、社内教育の実施など社内体制の整備を進める」とコメント。役員・従業員への周知徹底を図り、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(中小受託取引適正化法)への遵守を強化し、再発防止に努めるとしている。
機械業界では、近年、下請取引の適正化に向けた法改正が進む中、大手メーカーのコンプライアンス管理が改めて注目されている。タダノは建設機械・産業機械分野で主力の同社として、今回の事案を教訓に取引慣行の見直しを加速させるものとみられる。
ニュースリリース(タダノ)
ニュースリリース(公正取引委員会)
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