・異機種混在フリート管理や自動データ共有、遠隔支援を実現
クラース(CLAAS) :2026年7月7日
クラース(CLAAS)は、デジタル農業プラットフォーム「クラース・コネクト(CLAAS connect)」を2026年に大幅拡充すると発表した。農場・車両管理機能を強化し、農業経営者やコントラクター(農作業受託事業者)の業務効率向上を支援する。異なるメーカーの農業機械を一元管理できるフリート追跡機能や、自動データ共有、データ分析レポート、遠隔サポートなどを追加し、煩雑な書類作成やデータ入力の負担軽減と経営の見える化を図る。
今回のアップデートでは、2026年7月から新機能「マシン・シェアリング(Machine Sharing)」を提供する。これにより、農場とコントラクター、あるいは複数の農業法人間で機械データを自動共有できるようになる。従来必要だった手動でのデータ送受信が不要となり、収穫期など繁忙期における情報共有の遅延を防止する。
さらに、クラース・コネクト(CLAAS connect)は、接続された全組織の車両情報をリアルタイムで表示し、関係者全員が同じ運行状況を把握できるようになる。
■異機種混在フリートをリアルタイム管理
2026年末までに、クラース(CLAAS)製機械だけでなく、メーカーを問わない農業機械や作業機のリアルタイム管理にも対応する。
スマートフォンをGPSトラッカーとして活用するほか、Bluetooth対応のiBeaconを組み合わせることで、通信機能を持たない作業機も自動認識。メーカーや製造年に関係なく、農機・作業機を含めたフリート全体をライブマップ上で可視化する。
作業者はスマートフォンアプリで作業開始時にログインするだけでよく、システムが播種、施肥、防除、耕起などの作業内容を自動判別し、位置情報や作業履歴を記録する。報告書や作業記録、帳票案も自動生成され、異メーカー機も含めたデジタル圃場管理を実現する。これにより、経営者の事務作業負担を大幅に削減するとともに、作業状況の透明性を高める。
■「マシン・コネクト」ライセンス更新を無償化
2026年秋からは、通信サービス「マシン・コネクト(Machine connect)」の年間ライセンス更新費用を無料化する。
既存の接続済み機械に加え、新車にも適用され、ライセンス更新は自動で行われるため、ユーザーや販売店による更新管理は不要となる。
■エクサトレックと戦略提携
クラース(CLAAS)は、オープンなデジタルエコシステム構築を推進する一環として、エクサトレック(Exatrek)と戦略提携を締結した。
両社は異なるメーカーの農業機械から取得するテレマティクスデータを一元収集・分析する統合ソリューションを共同開発する。
クラース(CLAAS)のグローバルデジタルソリューション担当シニアバイスプレジデント、ウルフ・フォン・ヴェンドルフ(Wolf von Wendorff)氏は、「実際の農場では複数メーカーの機械を保有するケースが一般的であり、顧客はメーカーを問わず利用できるデジタルソリューションを求めている」と述べた。
現在でも、スマートフォンによるGPS追跡、ラコス(LACOS)やエクサトレック(Exatrek)との連携、データ・コネクト(Data connect)によるクラウドデータ共有など、複数の接続方法を提供しているという。
■データ分析で経営判断を支援
クラース・コネクト(CLAAS connect)は、取得した機械・圃場データを活用し、単なる法令対応の記録だけでなく、経営分析ツールとしても機能する。
デジタル圃場マップに加え、燃料消費レポートや収量レポートを自動生成し、圃場別、作物別、作業内容別に詳細データを可視化することで、経営者の意思決定を支援する。
■API連携を拡充
農業経営では複数のソフトウェアを利用するケースが多いことから、クラース(CLAAS)はAPI連携も拡充する。
利用者の同意を前提に、クラース・コネクト(CLAAS connect)のデータを他システムへ自動連携でき、二重入力を不要にする。
現在対応する主なサービスは、ジョンディア・オペレーションズ・センター(John Deere Operations Center)、ケースIH・フィールドオプス(CaseIH FieldOps)、ニューホランド・フィールドオプス(New Holland FieldOps)、クライメート・フィールドビュー(Climate FieldView)、クロップワイズ・オペレーションズ(Cropwise Operations)、クロップX(CropX)、エクサトレック(Exatrek)、ラコス・LC:Fleetnav(LACOS LC:Fleetnav)、xFarm(xFarm)など。
■遠隔支援機能を標準搭載
2026年秋からは遠隔支援機能「リモート・ディスプレイ・ビュー(Remote Display View)」を追加する。
クラース(CLAAS)のトラクターや収穫機に搭載される「セミス1200(CEMIS 1200)」および「セビス・コネクト(CEBIS connect)」の画面を遠隔地からリアルタイムで閲覧できる。
運転者の承認後、農場管理者や販売・サービス担当者が機械の表示画面を確認しながら作業支援を行える。複数の関係者による同時閲覧も可能で、利用には追加ライセンスや専用ハードウェアは不要。2026年秋以降、クラース・コネクト(CLAAS connect)の全ユーザーへ標準提供される。
■「デジタルケア」で運用支援も強化
クラース(CLAAS)は、サポートサービス「デジタルケア(DIGITAL CARE)」も開始する。
システム設定や機械登録、圃場データ取り込み支援に加え、クラース・コネクト(CLAAS connect)を活用した遠隔サポート、シーズン開始前のトレーニング、ライセンスや通信状況の点検、収量マップ・タンパク質マップ作成支援などを提供する。
トラクター、コンバイン、フォレージハーベスターなどクラース(CLAAS)の全製品群を対象に、デジタルソリューションの活用を包括的に支援する。
■主な新機能
・2026年7月から機械データの自動共有機能「マシン・シェアリング(Machine Sharing)」を提供。農場・コントラクター間のデータ連携を自動化。
・スマートフォンGPSとBluetooth iBeaconを活用し、メーカーを問わない混在フリートをリアルタイム管理。
・播種、施肥、防除などの作業を自動認識し、帳票や作業報告を自動作成。
・エクサトレック(Exatrek)との戦略提携により、異メーカー機のテレマティクス管理を強化。
・2026年秋から「マシン・コネクト(Machine connect)」ライセンス更新費用を無料化。
・収量・燃料消費などの分析レポートを自動生成し、経営判断を支援。
・遠隔支援機能「リモート・ディスプレイ・ビュー(Remote Display View)」を標準搭載。
・「デジタルケア(DIGITAL CARE)」による導入・運用支援サービスを開始。
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