荏原製作所は7月7日、連結子会社の荏原環境プラント(EEP)を被告とする損害賠償請求訴訟について、最高裁判所が控訴審判決の一部を破棄し、名古屋高等裁判所に差し戻す判決を言い渡したと発表した。
発端は2015年10月23日、岐阜市東部クリーンセンター粗大ごみ処理施設で発生した火災事故。EEPが設備修繕作業中に起きたもので、隣接するごみ焼却施設の運転管理業務もEEPが受託していた。
岐阜市は事故による損害賠償として当初43億6,200万円、その後46億9,200万円への増額を求めて岐阜地裁に提訴。2023年5月の一審判決はEEPに約7億4,845万円の支払いを命令。双方が不服として控訴した2024年5月の名古屋高裁判決では、EEPに対する支払額が6億580万円に修正されるとともに、EEPが請求していた粗大ごみ暫定処理費用については岐阜市に1億2,205万円の支払いを命じる逆転判断も示された。
EEPは高裁判決を受け入れ上告しない方針を固めたが、岐阜市側が2024年5月29日に上告および上告受理申立てを実施。最高裁で審理が続いていた。
今回の最高裁判決では、高裁が算定した損害額の計算方法(事故により岐阜市が免れた運転管理費用を損害額から控除する手法)に誤りがあったと指摘。加えて、焼損した施設の解体費用を損害に含めなかった点も誤りと判断し、相当因果関係のある損害の範囲について改めて審理を尽くすよう名古屋高裁に差し戻した。
同社は「EEPにおいて差し戻し審に適切に対応する」としており、現時点で本訴訟が業績に与える影響は軽微と判断。今後開示すべき事項が生じた場合は速やかに公表するとしている。