ボルボCE、ロンドン気候行動週間でゼロエミ建設の普及加速訴求、都市部の大気改善へ政策・産業界が連携

ボルボCE(Volvo Construction Equipment):2026年6月29日

ボルボCEは6月29日、ロンドン気候行動週間(London Climate Action Week:LCAW)において、英国スウェーデン商工会議所(Swedish Chamber of Commerce for the UK:SCC UK)および在英スウェーデン大使館(Embassy of Sweden in London)と共同で、多国籍の政策担当者、産業界リーダー、大気環境団体、研究者らによるラウンドテーブルを開催した。都市部の大気環境改善と公衆衛生向上に向け、建設現場のゼロエミッション化を本格展開する方策について議論した。

会合では、ディーゼル式小型建設機械が依然として都市部の大気汚染源となっている現状を共有するとともに、ゼロエミッション建機の導入拡大に向け、政策、調達、官民連携を加速させる必要性で一致した。

■小型建機の規制ギャップが課題に

議論の中心となったのは、都市部で広く稼働する小型建設機械の排出問題だった。現行の排出基準では対象に含まれているものの、小型エンジンに対する規制要件は大型建機やトラック、自動車など道路走行車両に比べて緩く、実質的に高排出機械の利用継続を許容しているとの認識が示された。

特に、小型建機は窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)を高水準で排出し、呼吸器疾患や循環器疾患との関連が指摘されている。住宅地や学校、職場に近接した環境で使用されるケースが多く、公衆衛生への影響が大きい。

ロンドンでは約5,000台のディーゼル小型建機が稼働しており、その排出量はディーゼル車10万台超に相当すると推計される。英国全体でも大気汚染は依然として健康基準を上回る状況が続き、世界保健機関(World Health Organization:WHO)の指針値を大幅に超える環境に人口の約94%がさらされているという。

エラ・ロバータ財団(Ella Roberta Foundation)の創設者兼代表、ロザムンド・アドゥー=キッシ=デブラ氏(Rosamund Adoo-Kissi-Debrah)は、「大気汚染は依然として十分な関心が払われていない公衆衛生上の危機だ。環境問題にとどまらず、人々の健康や寿命に直結する課題である。建設由来の汚染は見過ごされがちだが、早急な対応が必要」と述べた。

■実証段階から社会実装フェーズへ

ボルボCEによると、電動建設機械はすでに世界各地の先進都市で導入が進んでいる。ロンドン中心部では、ロンドン交通局(Transport for London:TfL)、エフエム・コンウェイ(FM Conway)、ボルボ建機が共同で12週間の実証試験を実施し、電動建機が性能を維持しながらディーゼル機を代替できることを確認した。排気ガスの削減に加え、騒音低減効果も示された。

その後、ロンドン市内では移動式充電設備の活用とともにゼロエミッション建機を採用する現場が増加しているが、導入速度は依然として限定的だという。

会合では、都市全体での変革実現には、政策立案者、発注者、施工会社、建機メーカー、インフラ事業者が連携した包括的な取り組みが必要との認識を共有した。

ボルボ・グループ(Volvo Group)でサステナビリティ責任者を務めるカリン・スベンソン氏(Karin Svensson)は、「ゼロエミッション建設は性能を犠牲にすることなく排出削減と都市大気改善を両立できる。技術はすでに存在しており、今後必要なのは市場環境整備と協働体制だ」とコメントした。

また、英国スウェーデン商工会議所(SCC UK)のフレドリック・ワーネリードCEO(Fredrik Warneryd)は、「スウェーデンの技術革新を活用し、実証から大規模展開への移行を後押しすることで、都市の空気環境改善に貢献していく」と述べた。

会合では、ノルウェーやオランダの先行事例も紹介され、政策支援、公共調達、導入インセンティブの組み合わせが市場拡大を促進する有効策として共有された。参加者は、道路交通分野に続き、建設分野が都市脱炭素化と大気改善に向けた次の重点領域になるとの認識で一致した。

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