技研製作所、次世代圧入機「サイレントパイラー™ HA400SX」発売

・AI活用と自動運転支援で施工品質向上、省人化ニーズに対応

技研製作所は6月25日、建設業界が直面する人材不足や技能継承、施工品質の安定化といった課題への対応を狙い、次世代圧入機シリーズ「SXシリーズ」の第2弾となる油圧式杭圧入引抜機「サイレントパイラー™ HA400SX」を2026年7月1日に発売すると発表した。U形鋼矢板400mm幅向けの複合式圧入機で、AIを活用した施工支援機能や自動運転機能を搭載し、施工効率と品質の両立を図る。

新機種は、パイルオーガを搭載し、圧入とオーガ掘削を連動させる同社独自の「硬質地盤クリア工法」に対応。需要の高いN値50~250程度の中硬質地盤向けに最適化し、砂礫層や玉石層などでの施工効率向上を目指した。

最大の特徴は、クラウド型データプラットフォーム「G-Lab™(ジーラボ)」との連携によるデジタル施工支援機能にある。施工時に取得した圧入データをクラウドへ蓄積し、自動運転支援アプリ「G-Lab Nexus(ジーラボ ネクサス)」で活用。新搭載したAIアシスタントが、蓄積された施工データに加え、同社グループが保有する施工・保守・工法に関する知見を統合学習し、圧入力や圧入速度などの最適な施工条件を提案する。

これにより、従来はオペレータの経験や判断に依存していた設定作業をデジタル化。提案値に基づく自動運転によって施工品質の均質化と再現性向上を実現し、経験の浅い作業者でも安定した施工が可能になる。

操作支援機能も強化した。圧入機の自走操作をワンタッチで自動化するほか、鋼矢板の建て込み位置補正や継手嵌合位置への自動調整機能を搭載。定型作業の自動化によって作業時間短縮とオペレータ負荷軽減を図り、安全性向上にもつなげる。

機械仕様面では、都市部など搬入・施工スペースが限られる現場を想定し、軽量・コンパクト設計を採用。旧型機「SCU-ECO400S」と比べてクランプ数を4本から3本へ削減し、機動性を高めた。さらに、リーダーマスト旋回ロックやチャック回転ロックを強化し、オーガ掘削時の姿勢安定性を向上。回転トルクを効率的に地盤へ伝達できる構造とした。

基本性能では、最大圧入力780kN、最大引抜力900kN、適用杭長15m以下、総質量7300kg(15m仕様時)。パワーユニットには「EU300M5」、パイルオーガには「PA27」を採用する。

同社は今後、地盤条件や杭材に応じたSXシリーズのラインアップ拡充を進める方針。国土強靭化、防災・減災、都市再開発などの需要を見据え、圧入技術とデジタル技術を融合した施工ソリューションの提案を強化していく考え。

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