・航空機部品需要拡大に対応、砂型3Dプリンタ・X線CTも導入
神戸製鋼所は7月31日、大安製造所(三重県いなべ市)アルミ鋳鍛工場において、アルミニウム・マグネシウム砂型鋳造事業の生産能力向上を目的とした設備投資を実施すると発表した。投資額は約20.7億円で、溶接・仕上工程などの生産設備増強に加え、砂型3DプリンタやX線CTを導入し、品質・開発対応力を高める。量産開始は2028年を予定している。
今回の設備投資は、民間航空機および防衛分野向けアルミニウム・マグネシウム砂型鋳造品の需要拡大に対応するもの。航空機市場では、新型コロナウイルス感染症拡大による低迷から旅客需要が回復し、中長期的な市場成長が見込まれている。また、経済安全保障の観点から、航空機部品の国内サプライチェーン強化に向けた取り組みも求められている。
神戸製鋼所は、大安製造所において航空機向けを中心としたアルミ鋳鍛製品を展開しており、今回の設備増強により生産能力を拡大するとともに、製品の安定供給体制を強化する。
新たに導入する砂型3Dプリンタは、鋳造用砂型の製作期間短縮や複雑形状部品への対応力向上につながる設備で、航空機部品など高付加価値製品の開発力強化を狙う。また、X線CTによる非破壊検査能力を高めることで、内部欠陥の検出や品質保証体制の強化を図る。
同投資は、経済産業省による「経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律(経済安全保障推進法)」に基づく特定重要物資(航空機の部品)の「供給確保計画」として認定されている。これにより、投資額の最大2分の1となる約10.4億円の助成を受ける予定である。
神戸製鋼所は、アルミニウム鋳鍛製品やチタン鍛造製品の供給を通じ、民間航空機・防衛分野における需要拡大への対応を進めるとともに、国内航空機部品サプライチェーンの強靭化に貢献していく方針。
■プロジェクト概要
・投資拠点:神戸製鋼所 大安製造所アルミ鋳鍛工場(三重県いなべ市)
・対象事業:アルミニウム・マグネシウム砂型鋳造品
・投資内容:溶接・仕上工程などの設備増強、砂型3Dプリンタ・X線CTの導入
・投資額:約20.7億円
・量産開始:2028年予定
・最大助成額:約10.4億円