カナデビア、オマーン大手エンジニアリング企業と提携、グリーン水素事業の現地展開を加速

・低炭素燃料プロジェクトを共同開拓、水電解設備供給から設計・建設まで連携

カナデビアは6月24日、オマーンの大手エンジニアリング企業であるBahwan Engineering Company LLC(BEC)と、同国におけるグリーン水素関連事業の展開に向けたパートナーシップ契約を締結したと発表した。両社は、グリーン水素およびe-メタンなど低炭素燃料分野のプロジェクト開拓を共同で進め、成長が見込まれる中東市場での事業基盤強化を図る。

今回の契約では、オマーン国内で計画・推進される低炭素燃料プロジェクトを対象に、入札準備、設計、調達、製造、販売までの一連のプロセスで両社が連携する体制を構築する。カナデビアが保有する水電解スタックを中核とした水素製造技術と、BECが現地市場で培ってきた建設・エンジニアリング実績、顧客ネットワークを組み合わせることで、プロジェクト提案力と実行力の強化を目指す。

背景には、オマーン政府による脱炭素政策の加速がある。同国は国家戦略「Oman Vision 2040」およびグリーン水素戦略に基づき、再生可能エネルギーを活用した低炭素燃料の生産・輸出拠点化を推進している。産業育成や雇用創出も重視しており、海外企業との連携による大規模投資を積極的に呼び込んでいる。

水素政策の実行を担う政府機関「Hydrom」は、2050年までに年間750万~850万トンのグリーン水素生産を目標に掲げており、これに必要な水素製造設備容量は95~100GW規模に達すると見込まれている。現在、同国では複数の大型低炭素燃料プロジェクトの入札が段階的に進められており、今後も案件形成の拡大が期待されている。

こうした市場環境を受け、カナデビアは現地有力企業との協業を通じて事業機会の獲得を狙う。日本政府の水素基本戦略でも、低炭素燃料関連技術や設備の海外展開、国際市場での競争力確保が重要施策として位置付けられており、今回の取り組みはその流れにも合致する。

カナデビアは、今回のパートナーシップを足掛かりに、グリーン水素を中心とした脱炭素領域でのグローバル展開を加速し、持続可能なエネルギー社会の実現に向けた事業拡大を進める方針。

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