ユングハインリッヒ、ナブフレックスに出資、トラック積み降ろし自動化ソリューションを共同開発

ユングハインリッヒ(Jungheinrich AG):2026年6月23日

ユングハインリッヒは6月23日、フィジカルAI(Physical AI)およびトラックへの積み込み・荷降ろし自動化技術を手掛けるナブフレックス(Navflex Inc.)へ出資したと発表した。両社は協業を強化し、イントラロジスティクス分野で最後まで自動化が進みにくかった中核工程の一つであるトラック荷役作業の自律化ソリューションの市場投入を目指す。開発対象は欧州および北米市場を中心とする。

ドイツと米国を拠点とするナブフレックスは、物流施設におけるトラック積み込み・荷降ろし工程の自動化に特化した技術企業。トレーラーごとに異なる形状、変化する荷姿、限られた作業空間など、物流現場特有の複雑な条件に対応する技術開発を進めている。

積み降ろし工程は物流現場の中でも人手依存度が高く、熟練労働者不足や効率化要求の高まりを背景に、自動化ニーズが急速に高まっている領域とされる。

ユングハインリッヒの最高自動化責任者(Chief Automation Officer)であるトビアス・ハルツァー博士(Dr. Tobias Harzer)は、「トラックの積み込み・荷降ろしは、多くの顧客にとって物流フロー全体のボトルネックとなっている。ナブフレックスとの共同開発により、この工程を確実に自動化するソリューションを構築する」とコメントした。その上で、堅牢性やコンパクト性、搬入口周辺での高い機動性に加え、人と機械が共存する環境での安全性を重視すると説明した。

共同開発では、ユングハインリッヒが保有する産業車両や自律走行搬送ロボット(AMR:Autonomous Mobile Robot)の開発技術、業界知見、システム統合力、保守サービス体制と、ナブフレックスのソフトウェア・ロボティクス技術を融合する。

新ソリューションは、ユングハインリッヒの産業車両プラットフォームをベースに、荷役エリア向け自動運転機能を強化した構成を採用。追加インフラを必要とせず、既存物流プロセスへ統合可能な自律型モバイルソリューションとして設計されている。

一方、ナブフレックスは、トラック周辺環境向けの自律認識、ナビゲーション、安全制御、プロセス制御ロジックを担うAIソフトウェアを提供する。

ナブフレックスの最高経営責任者(CEO)であるチャック・ストーバル(Chuck Stovall)氏は、「長年、自動化が困難と考えられてきた課題に挑戦している。欧州市場への展開には、産業化、スケール展開、グローバルサービスを担えるパートナーが必要だった。自動化とAIの領域で、両社の協業は『1+1=3』の価値を生み出す」と述べた。

現在、両社はハードウェアとソフトウェアを統合したエンドツーエンド型ソリューションの実用化に向け、大手顧客の物流現場で実環境下のフィールドテストを進めている。

今回の出資により、ユングハインリッヒは物流工程全体の自動化をさらに推進するとともに、これまで自動化が難しかった搬入口周辺工程の効率化と省人化を加速する方針だ。

■ナブフレックス(Navflex)について

2021年にドイツで設立されたフィジカルAI企業。本社は米コロラド州ブルームフィールド。独ミュンヘンにも拠点を持つ。重機向け知能ロボティクス技術を開発し、トレーラー積み降ろし、倉庫内パレット搬送など高負荷物流工程の自動化を推進している。高度な認識技術、AIによる意思決定、安全性重視の自律制御を組み合わせ、遠隔操作者なしで動的かつ非構造環境下の運用を可能にする。北米・欧州で導入を進め、倉庫、物流センター、製造拠点向け次世代マテリアルハンドリング自動化の実現を目指している。

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