メッツォ、欧州向け新型振動スクリーン「ELLシリーズ」を投入

・設置面積据え置きで処理能力最大20%向上

メッツォ(Metso):2026年6月23日

メッツォ(フィンランド・エスポー)は6月23日、欧州市場向けに新型振動スクリーン「ELLシリーズ(ELL Series™)」を発売すると発表した。砕石・骨材分野の二次・三次破砕工程向けに開発した傾斜型スクリーンで、従来の円運動式スクリーンと比較し、同一設置面積(フットプリント)で最大20%高い処理能力を実現する。

新製品は、高処理能力と高精度分級を両立する次世代スクリーンとして位置付ける。メッツォ独自の可変楕円運動技術を採用し、デッキ上での材料搬送を最適化した点が特徴。供給側では高速運動により処理量を高め、排出側では低速運動によって材料滞留時間を確保し、分離精度を向上させる。

また、同社の円すい破砕機「ノードバーグHPシリーズ(Nordberg® HP Series™)」との組み合わせを前提に設計しており、破砕工程の高能力化に対応。スクリーン工程との処理バランスを最適化し、プラント全体の処理能力向上と運転制御性の強化を図る。

アドリアン・ウッド(Adrian Wood)氏(中央地域スクリーン事業担当バイスプレジデント)は、「既存設備の設置面積を変えずに能力を引き上げることは、欧州の採石事業者に共通する重要課題だ。ELLシリーズはプラント拡張を伴わず、生産量向上と高精度な粒度管理を可能にし、生産性向上と安全要求への対応を支援する」とコメントした。

製造は、ルーマニア・オラデアに新設したメッツォのスクリーン生産拠点で行う。同施設では大型スクリーン設備に加え、ゴム製スクリーン媒体を含む補修部品・消耗品も供給し、欧州域内での供給体制とアフターサービス強化を進める。

製品面では、従来型比で最大20%高い処理能力を確保し、同一デッキサイズで実質的に20%広い有効選別面積に相当する性能を提供する。設置角度は18~22度の範囲で調整可能で、用途に応じた仕様最適化に対応する。

安全面では欧州機械安全規格「EN1009」に準拠し、デッキ間隔を最適化することで保守作業性を改善。振動ユニットにはモジュール化された「MV振動モジュール」を採用し、交換時間短縮と計画外停止の低減を図る。

ラインアップは2段・3段デッキ仕様を用意し、初期モデルとして「ELL402」「ELL403」「ELL702」「ELL703」を展開。2027年以降は機種追加を予定している。スクリーン媒体は「トレレックス(Trellex®)」シリーズのモジュール式RU/PUタイプおよびテンション式媒体に対応する。

さらに、リアルタイム監視機能と診断ツール「スクリーンチェック(ScreenCheck®)」を搭載し、設備状態の可視化と計画保全を支援する。

新製品は、6月24~26日に英国バクストンで開催される採石・建設・リサイクル展示会「ヒルヘッド2026(Hillhead 2026)」において、メッツォの正規販売代理店デュオ(Duo)のブースで初公開される。会場ではメッツォおよびデュオの技術担当者が用途提案や実機性能を紹介する。

メッツォは骨材、鉱物処理、金属精錬向けに持続可能技術や統合ソリューションを提供する産業機械メーカー。2025年末時点で約50カ国に約1万8,000人を擁し、2025年売上高は約53億ユーロ。ナスダック・ヘルシンキ(Nasdaq Helsinki)に上場している。

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