・Meralco系MSpectrumと東京センチュリーの合弁で、日系企業向けゼロ投資型再エネ供給を推進
JFEエンジニアリング(東京都千代田区)は6月23日、フィリピンにおける再生可能エネルギー電力供給事業への参入を決定したと発表した。同国最大手電力会社Manila Electric Company(Meralco)のグループ企業であるMSpectrum Inc.、および東京センチュリーとの3社で合弁会社「MSpectrum Taiyo Inc.」を2026年7月に設立する。
新会社は、主にフィリピンに進出する日系企業を対象に、太陽光発電設備の開発・保有・運営および電力販売を行うPPA(Power Purchase Agreement)サービスを展開する。需要家は初期投資ゼロで屋根置き型や地上設置型の太陽光電力を長期契約で利用可能となり、電力コストの最適化と脱炭素化を同時に実現できる。
■フィリピン市場の追い風と3社の強み連携
フィリピンでは経済成長に伴う電力需要の急拡大が続いている。政府はエネルギーロードマップで2035年に再生可能エネルギー比率35%、2040年に50%以上への引き上げを目標としており、再エネ導入への政策的な後押しも強まっている。
この事業では、MSpectrumの太陽光PPA/EPCにおける現地ノウハウ、東京センチュリーのファイナンス力、そしてJFEエンジニアリングのEPC技術力と現地ネットワークを融合させる。JFEエンジニアリングは日本国内で100MW超の実績を持つ太陽光PPAサービスに加え、フィリピンでは30施設以上の上下水道プラント建設や、マニラ首都圏の橋梁耐震補強工事など、幅広いインフラ実績を有する。これらの現地基盤を活かし、日系企業の脱炭素ニーズに的確に応える方針だ。
■第1号案件はフィリピンヤクルト第2工場
第1号案件として、MSpectrumが既に契約・工事中のフィリピンヤクルト第2工場(ミンダナオ島エルサルバドール市)向け太陽光PPAサービスを新会社に承継する。
- パネル容量:1,461 kW
- 年間計画発電量:約203万 kWh
本案件は、ヤクルトグループの「ヤクルトグループ環境ビジョン」に基づくもので、温室効果ガス排出削減と再生可能エネルギー利用拡大を目的としている。
■計画概要
事業会社:MSpectrum Taiyo Inc.
設立:2026年7月(予定)
出資比率:MSpectrum Inc. 60%、東京センチュリー株式会社 30%、JFEエンジニアリング株式会社 10%
事業内容:日系企業向け太陽光発電設備(屋根置き・地上設置型)の開発・保有・運営および電力販売(PPA事業)
ターゲット:フィリピン進出日系企業を中心に、初期投資ゼロでの再エネ電力供給
社名由来:「Taiyo」は日本語の「太陽」とタガログ語の「Tayo(私たち/ともに)」に着想
JFEエンジニアリングおよび新事業会社は、本取り組みを通じてフィリピンの脱炭素化と持続可能な社会の実現に貢献していく方針である。