三菱化工機は6月1日、遠心分離機専業メーカーの斎藤遠心機工業(東京都大田区)の発行済み普通株式52.5%を取得し、同社を子会社化したと発表した。1941年創業の斎藤遠心機工業は、食品・飲料業界向けを中心に陸上用大型遠心分離機の国内市場でシェアを拡大しており、今回の資本業務提携により三菱化工機グループに参画する。
両社はかつて販売協力関係にあった経緯を持つ。三菱化工機は中小型遠心分離機および船舶用油清浄機を主力とする一方、斎藤遠心機工業は陸上向け大型機に強みを持つ。製品ラインアップが相互補完的であることから、高いシナジー効果が見込まれる。三菱化工機では、将来的には製品面にとどまらず、設計・部品・調達といった遠心分離機事業の多岐にわたる領域でのシナジー深化を目指す方針。
遠心分離機の適用領域は近年、従来の食品・医薬品・エネルギー・化学電子材料分野から大きく広がりつつある。特に注目されるのが、SAF(持続可能な航空燃料)の原料として脚光を浴びる藻類の濃縮処理や、廃食油の清浄といった代替エネルギー用途への展開だ。新材料・環境分野での需要拡大も加速しており、固液分離技術の重要性はいっそう高まっている。
三菱化工機はGX(グリーントランスフォーメーション)事業を重点領域と位置付けており、今回の提携は新エネルギー創出および循環型社会の推進に向けた事業基盤の強化につながるものと期待される。同社は引き続き「遠心分離機」「固液分離」分野における新規用途開拓と販売拡大を積極的に推進していく姿勢を示している。