・廃棄物・リサイクル分野を強化
ヒアブ(Hiab) :2026年6月1日
フィンランドの車載クレーン・荷役ソリューション大手、ヒアブ・コーポレーション (Hiab Corporation) は6月1日、北米の廃棄物収集車 (RCV) メーカー大手であるラブリー・エンバイロンメンタル・グループ (Labrie Environmental Group) を、プライベートエクイティファンドのウィンチャーチ・キャピタル (Wynnchurch Capital, L.P.) および少数株主から、企業価値ベースで10億3,500万米ドル(約8億9,000万ユーロ)で買収することに合意したと発表した。買収完了は2026年第3四半期を予定している。
■ ラブリー社の概要
ラブリー・エンバイロンメンタル・グループは1971年創業。カナダのケベック州レビス (Lévis, Quebec) に本社を置き、北米を代表するRCVメーカーとして確固たる地位を築いている。傘下にはラブリー (Labrie)、ウィットケ (Wittke)、リーチ (Leach) の3ブランドを擁し、アフターマーケット部品・サービスはラブリープラス (LabriePlus) ブランドで展開する。特にサイドローダー市場においてトップシェアを誇る。
2026年3月期末時点の直近12カ月売上高は4億9,100万米ドル、比較EBITDAは1億1,300万米ドル(売上高比23%)。カナダ・米国・メキシコの4拠点で製造を行い、約1,200名を雇用する。販売はディーラーネットワークを通じた北米専業体制をとる。
■ 買収の戦略的意義
ヒアブは今回の買収により、成長が続く北米RCV市場への参入を果たすとともに、廃棄物・リサイクルを主要4注力セグメントの一つと位置づける中長期戦略を前進させる。両社の技術・製品は相互補完的であり、調達・販売面でのシナジー創出も見込む。さらに、収益多様化と事業の景気変動リスク低減、利益率および成長性の向上が期待される。
ヒアブの社長兼CEO、スコット・フィリップス (Scott Phillips) 氏は「ラブリー買収は成長戦略上の重要なマイルストーンであり、2024年に発表した収益成長戦略に完全に合致する。北米での事業拡大とサービス売上拡大の両面を後押しし、クロージング直後から即座にキャッシュ創出に貢献すると見込んでいる」と述べた。
ラブリー社CEO、マイケル・イーストブルック (Michael Eastabrook) 氏も「ヒアブのグローバルプラットフォームを活用することで、技術開発と事業成長をさらに加速できると確信している」とコメントした。
■ 取引条件と財務面
取引は全額現金。買収価格はラブリー社の直近12カ月比較EBITDAの約9.2倍に相当する。ヒアブはダンスケ銀行 (Danske Bank A/S) およびOPコーポレート銀行 (OP Corporate Bank) との間でコミットメントファイナンス契約を締結し、買収資金を確保した。
2026年第1四半期末時点でヒアブのギアリング比率は-23%、純現金は2億1,900万ユーロ。買収完了後のプロフォーマベースでは同比率が約70%となる見込みで、同社の目標水準(50%未満)を一時的に上回るものの、強固なキャッシュ創出力により健全な財務基盤を維持するとしている。
ヒアブのフィナンシャルアドバイザーにはモルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル (Morgan Stanley & Co. International plc)、リーガルアドバイザーにはシドリー・オースティン (Sidley Austin LLP) がそれぞれ就任した。
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