日立建機は5月28日、福留開発(高知県高知市)と共同で、リアルタイムデジタルツイン基盤を活用した遠隔施工の実証試験を2026年6月から開始すると発表した。高知県土佐市の施工現場で、20tクラス油圧ショベル「ZX200A-7」を用いた掘削作業を遠隔で行い、安全性と生産性の向上を検証する。
建設業界では人手不足の深刻化を背景に、遠隔施工への期待が高まっている。一方、従来の遠隔施工ではカメラ映像を中心に建機を操作しており、施工現場全体の状況把握は人による目視確認に依存していた。
今回の実証では、日立建機が開発した「リアルタイムデジタルツイン基盤」を活用。施工現場の三次元地形データや建設機械、車両、作業員の位置情報、カメラ映像などをリアルタイムに統合し、仮想空間上に3Dで再現する。これにより、オペレーターは現場全体を俯瞰しながら遠隔操作を行うことが可能となる。
実証試験では、現場を直接目視した遠隔施工、カメラ映像による遠隔施工、デジタルツイン基盤を活用した遠隔施工の3条件を比較し、それぞれの有効性を検証する。また、遠隔地にいる管理者との情報共有や意思決定支援への効果についても確認する。
リアルタイムデジタルツイン基盤は、遠隔施工だけでなく、施工管理や現場状況把握を単一のユーザーインターフェースで実施できる点が特徴。施工現場全体を可視化することで、安全性向上や作業効率改善につなげる。
今回の実証には複数のパートナー企業も参画する。アプトポッドは高速IoTプラットフォーム「intdash」を基盤としたクラウドシステムとユーザーインターフェースを提供。ベクトロジーは建機周囲映像を可視化するパノラマビジョンシステム「Accuvision」を供給し、ユニキャストは施工現場地形の3Dデータ化ソフトを提供する。
実証期間は2026年6月1日から7月31日までを予定しており、高知県土佐市の「仁淀川用石地区河道掘削工事」で実施する。
日立建機と福留開発は、今回の実証で得られる知見をもとに、遠隔施工の高度化を進め、人と機械が協調する次世代施工現場の実現をめざすとしている。
画像:リアルタイムデジタルツイン基盤の画面
■実証試験概要
実施時期:2026年6月1日~7月31日(予定)
実施場所:高知県土佐市(仁淀川用石地区河道掘削工事)
使用機械:油圧ショベル「ZX200A-7」(20tクラス)
主な内容:リアルタイムデジタルツイン基盤を活用した遠隔掘削施工の検証
日立建機の役割:デジタルツイン基盤提供、建機レンタル、全体統括
福留開発の役割:遠隔施工の安全性・生産性評価
アプトポッドの役割:「intdash」ベースのクラウドシステム提供
ベクトロジーの役割:「Accuvision」提供
ユニキャストの役割:3D地形データ化ソフト提供
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