日揮、中外製薬工業・藤枝工場FJ3プロジェクトがISPE「FOYA」Honorable Mention受賞

・世界最大級の中分子原薬施設で高評価

日揮ホールディングスは4月27日、国内EPC事業会社である日揮が設計・建設を手掛けた中外製薬工業の「FJ3プロジェクト」が、国際製薬技術協会(ISPE)の「2026 Facility of the Year Awards(FOYA)」において「Honorable Mention」を受賞したと発表した。

同賞は製薬施設分野で世界的に権威のある表彰制度で、品質向上やコスト削減、革新的技術、優れたプロジェクト遂行などを評価するもの。FJ3プロジェクトは19件のファイナリストから選出され、厳正な審査を経て今回の受賞に至った。なお、中外製薬のFJ2プロジェクトが2023年に同賞のイノベーション部門で受賞しており、今回がそれに続く実績となる。

FJ3プロジェクトは、中外製薬工業の藤枝工場における低・中分子合成原薬製造棟(54号棟)および付属施設の建設案件。詳細設計からコミッショニング、適格性確認までを含め約36カ月で完遂し、2024年11月に竣工した。

同施設は、中外製薬グループ独自のクラシカル液相ペプチド合成法(CSPS)に基づき、環状ペプチドなどの中分子原薬と低分子原薬を同一設備で製造できる「デュアル・マニュファクチャリング機能」を備えた世界最大級の原薬製造拠点。開発初期から商業生産までを一貫して支える供給体制を、既設のFJ2プロジェクトと連携して構築した。

エンジニアリング面では、複数系統の独立製造ラインによるモジュール型プロセスを採用するとともに、包括的な自動化・デジタル化を実装。さらに、同社独自の封じ込め技術「コンパステインメント(CONPAStainment)」を各装置インターフェースに最適化したアイソレーターとして導入し、高薬理活性物質に対する高水準の安全性を確保した。職業曝露限界(OEL)は0.03μg/m³以下を達成し、従来のFJ2プロジェクトを上回る世界最高水準を実現している。

加えて、免震構造や防爆対応を含む安全最優先設計、「Sustainability by Design」の考え方の導入、プロジェクト遂行における「High Performance Project」の活用なども評価された。

日揮は医薬・ライフサイエンス分野で約半世紀にわたりエンジニアリングを展開し、700件超の実績と400人規模の専門エンジニアを擁する。今後も高度化する医薬品製造ニーズに対応し、最適なソリューション提供を強化する方針だ。

■プロジェクト概要
施設名:中外製薬工業 藤枝工場 54号棟および付属施設
構造:鉄骨造5階建(基礎免震構造)
延床面積:約10,489㎡
用途:医薬品工場(低・中分子原薬製造)
竣工:2024年11月

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