帝人フロンティア(大阪市北区)は5月18日、愛媛県松山市の松山事業所内に、高機能ポリエステル中綿素材「オクタエア」の製造設備を新設すると発表した。投資額は数億円。新設備での生産開始は2027年3月を予定している。
近年、衣料や寝装用途を中心に、羽毛の供給不足や生産コスト上昇を背景として、羽毛代替となる高機能中綿素材の需要が世界的に拡大している。同社はこうした市場環境の変化を受け、中空糸に8本の突起を放射線状に配置した独自の「中空8フィン断面」を持つ中綿素材「オクタエア」を開発し、2024年からテスト販売を開始していた。
「オクタエア」は、中空構造と8フィン断面形状によって生じる空隙により、同重量の羽毛と同等の保温性を実現するほか、嵩高性や軽量性も備える。さらに、しなやかでソフトな風合いや形態安定性に加え、従来のポリエステル製中綿と比べて、布団や衣類への吹込み工程がスムーズに行える点も特徴としている。
同社は需要拡大を見据え、高機能繊維の開発・製造拠点である松山事業所内に量産設備を新設することで、「オクタエア」の安定供給体制を構築する。新設備では、PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)繊維やリサイクルポリエステル繊維を使用した製品の生産にも対応する。
生産能力は数百トン/年規模で立ち上げ、2030年ごろには約1,000トン/年への拡大を計画している。
■プロジェクト概要
所在地:帝人フロンティア 松山事業所(愛媛県松山市北吉田町77)
内容:高機能ポリエステル中綿素材「オクタエア」製造設備の新設
生産開始:2027年3月予定
主な設備:チップ乾燥機、紡糸機、延伸機
生産品:「オクタエア」
投資額:数億円
生産計画:数百トン/年で開始、2030年ごろに約1,000トン/年へ拡大予定