ダンフォス(Danfoss):2026年4月24日
ダンフォスは4月24日、油を使用しない冷却・加熱システムの性能向上に向け、拡張型オイルフリー(EXO)プログラムの強化と、新機能「アクティブクーリング(Active Cooling)」の導入を発表した。ターボコア(Turbocor®)コンプレッサーで培った技術を基盤に、効率性、信頼性、ライフサイクル性能を次世代用途で一段と高める。
■EXOを“製品”から“エコシステム”へ拡張
同社は従来のEXOプログラムを発展させ、コンプレッサー、システム機器、センサー、デジタルサービスを統合した包括的な油フリーエコシステムへと進化させた。これによりOEMは、単体機器にとどまらず、最適化された油フリーシステムを構築できるようになる。
対象用途は、データセンター、排熱回収、空調・暖房など需要が拡大する分野。高効率化と信頼性向上に加え、長期的な性能の予測性を実現する。
中核となるのは、磁気軸受を採用した油フリーコンプレッサー「ダンフォス・ターボコア(Danfoss Turbocor®)」。同製品は世界中のミッションクリティカル用途で採用が進んでおり、油フリー技術の先駆けとして市場標準を確立してきた。
■新機能「アクティブクーリング」を追加
今回新たに導入したアクティブクーリングは、ターボコアの一部機種に適用される機能で、運転範囲と性能を大幅に拡張する。
主な効果は以下の通り。
・高温環境下で最大45%の能力向上
・吸入温度および吐出温度の上限拡大
・極端な外気条件でも出力低下なし
・必要コンプレッサー台数の削減によるコスト・複雑性低減
パワーエレクトロニクスの熱状態を能動的に制御することで、幅広い条件下で安定した高効率運転を可能にする。これにより、次世代データセンターや高効率排熱回収システムなど、高負荷用途での柔軟性が高まる。
■周辺機器・センサーも含めた統合提案
EXOプログラムでは、以下の油フリー対応機器群も展開する。
・OFC油フリーチェックバルブ(OFC oil-free check valve):流量制御の最適化と効率向上
・OFB油フリー遮断ボールバルブ(OFB oil-free shut-off ball valve):冷媒移動防止と信頼性向上
・PTSステージングバルブ(PTS staging valve):コンプレッサー制御の安定化
・DST G4zeガスセンサー(DST G4ze gas sensor):冷媒漏れの高精度検知
これらは単体でも導入可能だが、システム全体として統合することで、真の油フリーアーキテクチャを構築できる。
■油フリー化のメリット
同エコシステムにより、以下の効果を実現する。
・油起因のリスクや経年性能劣化の排除
・負荷や環境条件に左右されない安定運転
・高度センシングとデジタル化による可視化・制御性向上
・保守負担と運用の複雑性低減
・ライフサイクル効率と稼働率の最大化
■データセンター需要拡大に対応
AIの普及に伴うデータセンター需要の急増により、高効率・高信頼・拡張性を兼ね備えた冷却システムの重要性は一段と高まっている。
ダンフォス・ターボコア(Danfoss Turbocor®)のロジェリオ・フェデリチ(Rogerio Federici)副社長は、「当社は油フリーコンプレッサー技術の先駆者であり、最も厳しい用途においてその性能を進化させ続けている。EXOプログラムとアクティブクーリングにより、顧客はより高い能力、柔軟性、極限条件下での信頼性を実現できる」と述べた。
ダンフォスは、EXOを通じて油フリー技術の新たな基準を提示し、OEMやエンドユーザーに対し、高効率で将来対応力の高いシステム設計を支援していく方針。
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