コベルコ建機、約20億円投じて五日市工場(広島)の生産能力を増強

・現状比18%増の年間10,500台に引き上げ、世界の建機需要に対応

 コベルコ建機(東京本社:東京都品川区)は11月19日、重機ショベル(油圧ショベル)の堅調な世界需要に対応するため、主力工場である五日市工場(広島県広島市)の生産能力を増強すると発表した。(コベルコ建機の事業所

 世界の重機ショベル需要は、先進国では概ね安定的に推移しており、新興国需要はエリアによる高低はあるものの、引き続き安定成長が期待できるものと想定している。コベルコ建機においてもエリア毎の販売網強化や市場ニーズに合わせた機種・仕様の拡充などを進めることで、今後も安定的に重機ショベルの販売台数は増加していくものと想定している。そのような状況下、国内外6 拠点の重機ショベル工場間でのクロスソーシングを通してバランスのとれたグローバル生産体制構築を進めてきたが、幅広い生産メニューを持つ五日市工場の生産負荷は高まっている。

 五日市工場は、コベルコ建機のマザー工場として2012 年5 月に生産能力8,500 台/年として操業を開始した。その後、世界的に堅調な需要動向や、2012 年末のCNH Global N. V.社との提携解消による欧米市場への再進出により販売台数は増加したため、要員増を主とした生産性向上施策を行うことで足元8,900台/年まで生産能力を高めてきた。今回、益々高まるグローバル市場の需要に確実に対応するため、全面的な生産能力増強を行い、10,500 台/年まで引き上げる。

 増強工事の内容としては、既存レイアウトの大幅な見直しによる、組立ラインおよび製缶品(フレーム)の生産能力増強に加え、効率的な組立工程導入、Smart Factory の推進、作業安全性向上、職場環境改善まで多岐にわたり対応していく計画で、段階的な工事により2020 年3 月の完了を予定している。

 今回の能力増強によって、顧客のもとへよりタイムリーかつ安定的に高品質の製品を届け、今後も競争力ある製品づくりを目指していくとしている。

<能力増強の概要>

名称:コベルコ建機株式会社 広島事業所五日市工場

所在地:広島県広島市佐伯区五日市港二丁目2 番1 号

操業開始:2012 年5 月

生産品目:7~85 トンクラスの油圧ショベル、環境リサイクル機械

主な出荷先:日本、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、ロシア、中東、アフリカ

生産能力:油圧ショベル:8,500 台/年(当初)、現在(8,900 台/年)、今回増強後(10,500 台/年)

面積:敷地面積100,000 ㎡、建屋面積35,000 ㎡

今回投資額:約20 億円

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