・697億円で2033年完成へ
川崎重工業は7月3日、東京二十三区清掃一部事務組合が発注した「世田谷清掃工場建替工事」を受注したと発表した。発注方式は設計・施工を一括で担うDB(Design-Build)方式で、川崎重工と大成建設による「川重・大成特定建設工事共同企業体」が設計・施工を担当する。契約金額は697億4,000万円(税込)、完成は2033年12月を予定している。
本事業は、将来にわたる安定的なごみ処理体制の確保を目的に、既存施設の解体を含めた清掃工場の全面建替えを実施するもの。新工場では処理能力を現行の300t/日(150t/24時間×2炉)から600t/日(300t/24時間×2炉)へ倍増し、処理能力の強化を図る。
新施設には、川崎重工独自の改良型自動燃焼制御システム「Smart-ACC」を搭載した並行流焼却炉を採用し、環境負荷の低減と高効率な燃焼を実現する。また、水冷火格子の導入によりライフサイクルコストの低減を図るほか、ごみ焼却時に発生する熱エネルギーを高効率で回収し、発電設備による電力供給を行う。
さらに、回収した熱エネルギーは近隣の区立施設への熱供給にも活用し、地域全体でのエネルギー利用効率を高める計画だ。施設のシンボルとなる煙突は既存の外筒を再利用し、地域に親しまれてきた景観を継承する。
同事業では、東京二十三区清掃一部事務組合が掲げる「環境にやさしく信頼される清掃工場」の基本コンセプトのもと、「環境配慮」「エネルギー有効利用」「区民生活の保全」「地域に親しまれる施設」の4つの基本方針の実現を目指す。
川崎重工は、ストーカ式焼却炉をはじめとする廃棄物処理技術を保有し、半世紀以上にわたり国内で多数の一般廃棄物処理施設を手掛けてきた。今後も環境分野における技術開発と事業展開を進め、多様化する社会ニーズへの対応を強化する方針としている。
■受注概要
- 事業名:世田谷清掃工場建替工事
- 発注者:東京二十三区清掃一部事務組合
- 契約金額:697億4,000万円(税込)
- 受注者:川重・大成特定建設工事共同企業体
- 建設場所:東京都世田谷区大蔵1丁目1番1号
- 施設概要:エネルギー回収型廃棄物処理施設
- 焼却設備:ストーカ式焼却炉 600t/日(300t/24時間×2炉)
- 発電設備:抽気復水タービン発電機 20,000kW×1基
- 工期:2033年12月完工予定
コメントを投稿するにはログインしてください。