技研製作所、イタリアでGRBシステム初採用、仮設レスで堤防補強

技研製作所は6月18日、同社の油圧式杭圧入引抜機「サイレントパイラー™」と、仮設工事を不要とする「GRBシステム™」がイタリアの堤防補強工事に採用されたと発表した。同国でのGRBシステムの適用は初となる。工事は圧入機ユーザー向け支援サービス「GTOSS™ EUROPE」会員のChimin International Srl SBが施工している。

施工地はエミリア=ロマーニャ州ラヴェンナ県バニャカヴァッロ市ヴィッラノーヴァ。河川と住宅に挟まれた狭隘な堤防上での施工となるため、従来工法では仮設構台の設置が不可欠であり、工期・コストの増大が課題となっていた。また、土堤構造のため大型振動式杭打機の使用は地盤への影響や崩落リスクも懸念されていた。

今回採用されたGRBシステムは、既設杭上で機械を自走させながら杭の搬送・建て込み・圧入を一貫して行う工法で、仮設桟橋や作業構台を必要としない。施工影響範囲は機械幅内に限定され、省スペースかつ安全性の高い施工が可能となる。無振動・無騒音施工で周辺環境への負荷も低減できる点が評価された。

工事では「サイレントパイラー™ F301-700」などの機材を用い、長さ12.5m、幅700mmのZ形鋼矢板を約1900枚圧入し、延長約1.3kmにわたり堤防を補強する計画。施工期間は2025年10月から2026年7月までを予定する。なお、技研グループのGiken Europe B.V.が機材レンタルおよび技術指導を担う。

イタリアでは近年、河川氾濫による被害が頻発しており、2025年初頭には中部・北部で記録的洪水が発生、インフラや歴史的建造物に甚大な被害をもたらした。こうした背景から、制約条件下でも施工可能な防災技術への需要が高まっている。

同社は、圧入技術による無振動・省スペース施工を強みに、水上や傾斜地、低空頭など施工条件の厳しい現場での適用を拡大。都市再生や港湾整備、防災分野でのソリューション提案を強化し、持続可能で強靱なインフラ整備への貢献を図る考え。

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