一般社団法人日本ロボット工業会(JARA)は5月29日、2025年暦年のマニピュレータ・ロボット統計(受注・生産・出荷実績)を発表した。会員・非会員合計の年間受注額は前年比25.7%増の1兆456億円、生産額は同21.0%増の9,452億円となり、いずれも3年ぶりの増加に転じた。
■ AI関連投資と海外自動化需要が牽引
2025年は世界経済の分断による不確実性が高まるなか、AI関連投資の拡大や外需を中心とした自動化需要の回復が追い風となり、ロボット需要は通年で前年を上回る水準で推移した。
受注面では、受注台数が218,987台(同+20.0%)と3年ぶりの増加。受注額とあわせていずれも回復基調を明確に示した。
生産面でも生産台数207,004台(同+17.5%)、生産額9,452億円(同+21.0%)と、こちらも3年ぶりの増加となった。
■ 輸出が全体を押し上げ、国内は低調
出荷実績における総出荷台数は211,139台(同+16.4%)、総出荷額は9,937億円(同+20.4%)と全体では3年ぶりの増加となった。ただし、内訳を見ると国内と輸出で明暗が分かれた。
国内出荷台数は37,816台(同▲18.3%)、国内出荷額は2,041億円(同▲10.8%)と落ち込んだ。自動車製造業向けが台数ベースで26.4%減、電気機械製造業向けも16.6%減となるなど、主要業種・用途で軒並み低調に終わった。
一方、輸出は台数173,323台(同+28.2%)、輸出額7,896億円(同+32.4%)と大幅に伸長した。用途別では電子部品実装用が台数16,371台(同+27.8%)、金額2,964億円(同+43.2%)と2年連続の増加。溶接用も台数34,705台(同+35.8%)、金額863億円(同+34.6%)と3年ぶりに増加に転じた。
■ 2026年見通し:受注1兆2,200億円を目標
2026年の見通しについては、地政学リスクや関税政策など複合的な不確定要素が残るものの、輸出を中心としたAIへの大規模投資や世界的な自動化需要の拡大が引き続き期待されるとした。受注額は前年比16.7%増の1兆2,200億円、生産額は11.1%増の1兆500億円を見込んでいる。
コメントを投稿するにはログインしてください。