AGCO:2026年7月30日
AGCOが2026年第2四半期(4~6月)決算を発表。売上高は前年同期比1.0%減の26億ドル(約4,160億円、1ドル=160円換算)となり、世界的な農機需要の低迷や農家の設備投資慎重姿勢を受けて減収となった。一方で、生産調整やコスト管理を進めたものの、通期利益見通しは引き下げた。
米農業機械大手AGCO(AGCO)が7月30日に発表した2026年第2四半期(4~6月)決算によると、売上高は26億ドル(約4,160億円)で前年同期比1.0%減となった。為替換算の追い風を除いた実質ベースでは3.7%減少した。
1株当たり利益(EPS)は1.08ドル、調整後EPSは1.43ドルとなった。前年同期は報告ベースで4.22ドル、調整後で1.35ドルだった。
2026年上期(1~6月)の売上高は約50億ドル(約8,000億円)で前年同期比5.7%増。為替影響を除くと0.5%増となった。上期のEPSは報告ベースで1.84ドル、調整後では2.37ドルだった。
エリック・ハンソティア(Eric Hansotia)会長兼社長兼CEOは、「農家は資材価格や需要の先行き不透明感を背景に農機購入を慎重化している。当社は生産量を市場需要に合わせ、販売店在庫や運転資本を厳格に管理しながら収益力強化を進めている」と説明した。
さらに、「想定以上に厳しい市場環境や為替変動、年後半の慎重な需要見通しを踏まえ、通期見通しを見直した」と述べた。
■地域別動向
地域別では、北米の売上高が為替影響を除き前年同期比19.8%増と大幅に伸長した。高馬力トラクターや牧草関連機械の販売増加が寄与した。一方、関税関連コストが利益を圧迫したものの、一部関税還付約2,200万ドルを計上し影響を一部相殺した。
中南米は同25.0%減と大幅減収。ブラジルを中心とした市場低迷により全製品群で販売が減少し、営業利益は前年同期比4,870万ドル減少した。
欧州・中東は同4.7%減。ドイツや英国の販売増が他市場の減少を一部補った。営業利益は前年並みを維持し、営業利益率は15.0%と高水準を確保した。
アジア・太平洋・アフリカは同6.4%減となった。豪州市場の伸びがアジア・アフリカ市場の販売減を一部補ったが、全体では減収となった。
■市場環境
同社によると、2026年上期の北米農機市場ではトラクター小売販売台数が前年同期比9%減、コンバインも7%減となった。穀物輸出需要の変化や高止まりする生産コストが引き続き需要を抑制している。
ブラジルではトラクター販売が11%減少。大型機需要の低迷が続き、輸入肥料価格の上昇や高金利、信用環境の厳しさが設備投資を抑えている。
一方、西欧市場ではトラクター販売が3%増となった。英国や北欧市場がけん引し、酪農・畜産農家を中心とした農家所得の改善や老朽化した農機の更新需要が市場を支えている。
ハンソティアCEOは「農家は収益性向上のため、生産性や効率性を重視しており、精密農業、自動化、デジタル技術への関心は引き続き高い。当社は『ファーマー・ファースト(Farmer-First)』戦略のもと、イノベーションと顧客価値の創出を通じて市場回復局面での成長機会を捉えていく」と述べた。
■自社株買いと金融事業
第2四半期には3億4,500万ドル(約511億円)の自社株買いを実施した。
また、4月30日にはAGCOファイナンス米国・カナダ合弁会社(AGCO Finance U.S. and Canada)の49%持分を約1億9,000万ドル(約281億円)で売却した。この取引に伴い約2,000万ドルをその他費用に計上している。
■通期見通し
2026年通期の売上高は101億~102億ドル(約1兆6,240億円)を見込む。
調整後営業利益率は約7.5%を予想。販売価格の維持、生産調整、コスト削減を継続することで収益性を確保する方針である。
調整後EPS見通しは5.50~5.75ドルへ引き下げた。会社側は、2026年7月30日時点の関税政策と自社の調達・対応策を前提としており、今後の関税政策変更によって業績見通しが変動する可能性があるとしている。
■AGCO(AGCO)について
AGCO(AGCO)は、農業機械と精密農業技術の世界的メーカー。フェント(Fendt)、マッセイファーガソン(Massey Ferguson)、PTx(PTx)、バルトラ(Valtra)などのブランドを展開し、自動運転技術や後付け型精密農業ソリューションなどを通じて農業の生産性向上と持続可能な食料生産を支援している。
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