東京ガス、マレーシアでLNG受入基地を共同開発、FSRU活用で年最大600万トンの再ガス化能力を整備

東京ガスは6月8日、ガス マレーシア ベルハド(Gas Malaysia Berhad)およびVTTI B.V.と、マレーシアにおけるLNG受入基地「RGT Yan(アールジーティー・ヤン)」の共同開発契約を5月15日に締結したと発表した。マレーシア北西部のケダ州ヤン地区沖にFSRU(浮体式LNG貯蔵・再ガス化設備)を設置し、LNGの受入・貯蔵・再ガス化を行う計画で、同国北部地域のガス供給安定化と供給源多様化を目指す。

本プロジェクトでは、ケダ州ヤン地区のプラウ・ブンティング沖にFSRUを配置し、LNG受入基地を新設する。再ガス化能力は年間最大600万トンを計画しており、総事業費は20億~30億リンギットを見込む。

マレーシアでは、産業部門や発電部門を中心に天然ガス需要の拡大が予想されている。一方で、LNG受入機能は既存拠点への依存度が高く、新たな受入地点の整備が課題となっている。RGT Yanはマレー半島北部における新たなLNG供給拠点として機能し、ガス供給の安定性向上やエネルギー安全保障の強化に寄与する見通し。

ガス マレーシアのアズリ・モハメド社長兼グループCEOは「本共同開発契約は、LNG・ガスバリューチェーンに沿った事業領域拡大に向けた重要な節目となる。東京ガスとVTTIという国際的なパートナーと連携し、マレーシアの国家エネルギー政策に沿った形でプロジェクトを推進していく」とコメントした。

また、VTTIのトム・スミンクEVP Growthは「マレーシアで進むガス市場自由化の中で、本基地は当社のグローバルLNGターミナル戦略を支える重要なプロジェクトとなる。長期的なエネルギー・レジリエンス向上に貢献したい」と述べた。

東京ガスの糟谷敏秀代表執行役副社長・海外事業カンパニー長は「1992年のガス マレーシア設立参画以来の協力関係を基盤に、国内LNG受入基地の開発・運営で培った知見や、フィリピンでのFSRU事業経験を活かして、マレーシアのLNGバリューチェーン構築に貢献していく」としている。

東京ガスグループは経営ビジョン「Compass2030」で「LNGバリューチェーンの変革」を掲げており、アジア地域でのLNGインフラ事業拡大を通じて、エネルギー供給の安定化と低炭素社会の実現を目指している。

■プロジェクト概要

プロジェクト名:RGT Yan LNG受入基地開発計画

所在地:マレーシア・ケダ州ヤン地区 プラウ・ブンティング沖

事業内容:FSRUを活用したLNG受入・貯蔵・再ガス化設備の開発・運営

事業主体:東京ガス、ガス マレーシア ベルハド(Gas Malaysia Berhad)、VTTI B.V.

再ガス化能力:年間最大600万トン

総事業費:20億~30億リンギット

契約締結日:2026年5月15日

主な目的:マレー半島北部のガス供給安定化、LNG供給源の多様化、エネルギー安全保障の強化

設備方式:FSRU(浮体式LNG貯蔵・再ガス化設備)採用

対象市場:産業用・発電用を中心としたマレーシア国内ガス需要対応

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