神奈川県、企業誘致施策「セレクト神奈川NEXT」で5社の事業計画を認定

神奈川県は6月5日、企業誘致施策「セレクト神奈川NEXT」に基づき、県内での新規立地や再投資を計画する5社の事業計画を認定したと発表した。脱炭素関連産業やロボット関連産業、地域振興型産業、輸送用機械器具関連産業、IT/エレクトロニクス関連産業を対象に、工場・本社・研究所の整備を支援し、県内産業の競争力強化と雇用創出を図る。

今回認定されたのは、県内企業4社の再投資計画(企業立地支援事業)と、県外からの初進出1社(企業誘致促進賃料補助事業)。4社の投資総額は合計約247億円に上る。水素関連製造や産業用ロボット、水産加工、金属部品製造、液体機器製造といった多様な分野にわたり、生産能力の増強や機能集約、新規販路の開拓を目指す。

■川崎市に水電解向け工場を新設——旭化成

旭化成(東京都千代田区)は、川崎市川崎区夜光に工場を新設し、水素等の生産に使用される電解用枠・電解用膜の製造を行う。水素製造向けと苛性ソーダ・塩素製造向けの部品を併産できる体制を整え、既存の食塩電解システム事業の収益基盤を拡大しながら、水素市場拡大に向けた先行投資を進める。稼働開始は2030年10月を予定し、投資額は232億1,400万円(総投資額は309億円)、操業開始時の雇用人数は40人。

■秦野市に産業用ロボットの本社・工場・研究所を新設——グローバルテインホールディングス

グローバルテインホールディングス(秋田県由利本荘市)は、秦野市の平沢工業団地内に子会社インテグレートテインの本社・工場・研究所を新設し、産業用ロボット(自動機器)の設計・製造を行う。製造スペースの拡張により、自動車・医療・半導体分野等向けの生産能力を増強し、業績拡大を図る。稼働開始は2026年10月、投資額は6億4,700万円、雇用人数は23人。

■小田原市に水産加工の本社・工場を新設——アバロンフーズ

アバロンフーズ(小田原市早川)は、小田原市東町に本社・工場を新設し、いか塩辛等水産物の加工・販売を行う。生産ラインの増強により業績拡大を目指す。稼働開始は2027年3月、投資額は6億4,600万円、雇用人数は8人(非常用雇用17人)。なお、同社は小田原市企業誘致推進条例に基づく立地計画の認定も受けている。

■秦野市に本社を新設し機能集約——藤野製作所

藤野製作所(秦野市曽屋)は、秦野市の曽屋原工業団地内に本社を新設し、敷地内に分散していた機能を集約する。労働生産性の向上を図るとともに、航空機部品などジオメット処理技術を活用した新製品開発にも対応し、業績拡大を目指す。稼働開始は2027年7月、投資額は2億500万円、雇用人数は14人(非常用雇用6人)。

■川崎市に液体機器製造工場を新設——三美テックス(県内初進出)

三美テックス(東京都大田区)は、川崎市川崎区塩浜に工場を新設し、変電所等の変圧器に注入する油を浄化する液体機器や産業用省力化自動機等の製造を行う。製造スペースの拡充により生産能力を向上させるとともに、新たな販路開拓を通じ売上拡大を図る。同社にとって神奈川県への初進出となる。稼働開始は2026年8月、操業開始時の雇用人数は10人。

神奈川県では、今回の認定事業に対し、企業立地促進補助金や不動産取得税の軽減、企業立地促進融資などの支援策を適用する。今後も成長分野を中心に企業誘致を進め、県内産業の競争力強化と地域経済の活性化を図る方針。

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