豊田自動織機は5月8日、IHIの子会社で物流システム事業を手がけるIHI物流産業システム(東京都江東区)の発行済株式80%を取得することで、IHIと株式譲渡契約を締結したと発表した。物流自動化需要の拡大を背景に、庫内物流分野の事業基盤を強化する。
今回の株式取得は、eコマース拡大に伴う荷量増加と国内の人手不足を背景に高まる物流自動化ニーズに対応するもの。豊田自動織機はフォークリフトなどの産業車両に加え、物流センターや工場、空港、港湾向けに自動化機器とシステムを組み合わせたソリューション事業を展開しており、重点事業として位置づけている。
一方、IHI物流産業システムは、冷凍・冷蔵環境に対応した自動倉庫やコンベヤなどの自社製品を強みに、食品・低温物流分野での自動化システム構築に実績を持つほか、全国の拠点網を活用したアフターサービス体制を特徴とする。
豊田自動織機は同社の技術・製品を取り込むことで、両社の販売・技術シナジーを創出し、庫内物流領域における製品ラインアップとサービス力の強化を図る考え。今後の成長が見込まれる物流自動化市場での競争力向上を狙う。
株式取得は、各国の競争法審査を経て2027年4月1日に完了する予定。取得比率は80%で、残る20%はIHIが5年間保有した後、豊田自動織機が取得し完全子会社化する計画となっている。
IHI物流産業システムの2025年3月期業績は、売上高328億円、営業利益20億5,000万円と増収増益基調で推移しており、物流システム需要の堅調な拡大がうかがえる。
今回の買収により、豊田自動織機は冷凍・冷蔵物流を含む庫内自動化分野の事業領域を一段と拡大し、グローバルでの物流ソリューション提供力を高める構えだ。