日本精工、台湾のデルタ電子とロボティクス分野で協業、ロボット事業部を新設し事業化を加速

日本精工(NSK)は5月8日、台湾のデルタ電子(Delta Electronics)とロボティクス分野における協業推進に向けた基本合意書(MOU)を締結したと発表した。あわせて、ロボティクス関連事業を中長期の成長領域と位置付け、「ロボット事業部」を新設。次世代ロボットやロボット用アクチュエータの開発・事業化を本格化する。

近年、製造業や物流、サービス分野を中心にロボット需要が急速に拡大しており、特にヒューマノイドロボットや協働ロボットでは、小型・軽量化とともに高精度、高信頼性、高効率なアクチュエータや制御技術への要求が高まっている。

NSKはこれまで、産業用ロボット向けに軸受や直動製品を供給するとともに、メカトロ技術を応用したロボティクス関連技術の研究開発を進めてきた。一方、デルタ電子は電源技術、モータ・ドライブ、産業オートメーション分野で世界的な実績を持つ。

両社は、機械要素技術と電子・制御技術を融合することで、次世代ロボット市場に向けた競争力の高い製品・ソリューションの創出が可能と判断し、今回のMOU締結に至った。NSKは従来からデルタ電子とロボティクス向けアクチュエータ開発に取り組んでおり、今回の合意は協業関係をさらに発展させ、事業化を本格推進する位置付けとなる。

MOUでは、ロボット用ロータリーアクチュエータおよびリニアアクチュエータ(回転・直動ジョイント)の適用拡大を目的に、技術統合やシステム検証、製品開発・試作、事業化・市場展開などで協業を検討する。

具体的には、電子・制御技術と機械要素技術の適合性評価や統合設計を共同で進めるほか、研究開発やプロトタイピングでも連携する。また、共同開発成果の市場導入やグローバル市場を見据えた販売展開についても協議する。

なお、今回のMOUは協業意向を確認するもので、具体的な製品化や事業化については今後締結する個別契約に基づき進める。

NSKは2026年3月にロボット事業部を新設。アールティなどロボット関連企業との連携を進めており、今回のデルタ電子との協業もその一環となる。新事業部では、軸受や直動製品、メカトロ技術といった同社の強みを活かし、技術開発から事業創出まで一体で推進する体制を構築。ロボティクス関連事業の拡大を目指す。

ニュースリリース