・電気製鋼向け新設案件に対応し、高い柔軟性と生産性を実現
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は5月5日、新型電気アーク炉「EAF Ultimate MOVE」を発表した。40年にわたる電気アーク炉(EAF)の技術・運転実績を基に、従来の「EAF Ultimate」と「EAF Quantum」の強みを融合した新技術で、電気製鋼への移行を進める新設設備向けに、高性能と設備投資額(CAPEX)低減を両立するソリューションとして提案する。
新型炉は、グリーンフィールド案件を主な対象としており、高い柔軟性と生産性を維持しながら、コンパクトなレイアウトや保守負担低減によって、設備全体のCAPEX削減を実現する。
EAF Ultimate MOVEでは、「EAF Quantum」で実績のある炉体移動・交換プロセスを採用。炉体を出鋼ヤード側へ移送可能とすることで、レイアウト占有面積を削減するほか、メンテナンス作業の簡素化、クレーンや支持構造物、建屋高さ要件など補機・建屋関連設備のコスト低減につなげる。
このシステムは、可動式サポートフレームと油圧式傾動システムによって構成される。
また、シングルバケット操業やシングルポイントルーフ旋回に加え、スラグフリー出鋼システム「FAST(Furnace Advanced Slag-Free Tapping)」を採用。通電状態のまま出鋼と出鋼口充填を行えるため、出鋼間隔を大幅に短縮し、生産性向上と品質安定化を図る。
原料面では、高炉溶銑を含む多様な原料を任意の組み合わせで処理できる柔軟性を備える。スクラップやホットブリケットアイアン(HBI)主体の操業から、複合原料による操業まで幅広く対応する。
プライメタルズ テクノロジーズ Head of Electric Steelmakingのハンス・ヨルグ・クラッスニグ(Hans-Joerg Krassnig)氏は、「実績あるEAF技術の優れた特長を融合し、次のレベルへ進化させた。EAF Ultimate MOVEは、高炉溶銑を含むあらゆる原料を任意の組み合わせで処理可能であり、EAF QuantumおよびEAF Ultimateと合わせて、当社のEAFポートフォリオが完成形となった」とコメントした。
同社は今回の新機種投入により、用途別に最適なEAF選定を可能にする製品群を強化する。既設設備更新向けには「EAF Ultimate」と「Active Power Feeder」、高度オートメーション技術を組み合わせた提案を展開。一方、「EAF Quantum」は、スクラップおよびHBI予熱による低エネルギー消費操業向けソリューションとして位置付ける。
プライメタルズ テクノロジーズは英国ロンドン本社の鉄鋼・非鉄向けプラントエンジニアリング大手。三菱重工グループ100%出資会社で、世界約7,000人の従業員をhttps://www.primetals.com/ja/news/primetals-technologies-launches-electric-arc-furnace-for-high-performance-and-reduced-capex/擁する。
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