・通期予想に中東情勢緊迫化影響は見込まず
タダノが5月7日に発表した2026年12月期第1四半期(1〜3月)連結業績によると、売上高858億4,500万円(前年同期比106.6%)、海外売上高比率は64.3%となった。うち日本向け売上高は、建設用クレーン・車両搭載型クレーンが減少したものの、高所作業車が増加、また2025年7月に買収が完了したIHI運搬機械の運搬システム事業(現:タダノインフラソリューションズ、以下TIS)の運搬機械売上も加わり、306億3,100万円(前年同期比129.2%)となった。海外向け売上高は、北米が増加したものの、中東・欧州が減少し、552億1,400万円(前年同期比97.2%)となった。売上が増加したものの、米国関税コスト増加等もあり、営業利益は40億1,200万円(前年同期比79.4%)、経常利益は32億500万円(前年同期比84.0%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は19億3,200万円(前年同期比55.2%)となった。
2026年1〜3月期におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する中、各種政策効果もあり、緩やかに回復した。海外においても、一部地域に足踏みがみられるものの、景気は緩やかに回復した。一方で、米国通商政策による影響や中東情勢を中心とした地政学的リスクの高まり等により、先行き不透明感が増す中、世界経済の下振れが懸念される。
タダノは2025年7月、IHI 運搬機械の運搬システム事業をタダノインフラソリューションズ(TIS)としてグループ化した。TISは「固定式クレーン(港湾クレーン・タワークレーン)」や洋上風力分野での活躍が期待される「リングリフトクレーン」を有しており、タダノグループの事業領域における新事業分野への挑戦として位置づけられる。
■セグメント別の状況
1)日本:車両搭載型クレーンが減少したものの、建設用クレーン・高所作業車が増加、またTIS買収に伴う運搬機械の売上も加わり、売上高は524億3,100万円(前年同期比121.0%)、営業利益は57億9,600万円(前年同期比99.6%)となった。
2)欧州:建設用クレーン・車両搭載型クレーン・高所作業車の売上が増加し、売上高は282億6,900万円(前年同期比114.2%)、営業利益は8億3,800万円の損失(前年同期21億3,400万円の営業損失)となった。
3)米州:車両搭載型クレーンの売上が減少したものの、建設用クレーン・高所作業車の売上が増加し、売上高は362億4,800万円(前年同期比110.8%)、米国関税コスト増加もあり、営業利益は1億7,100万円(前年同期比36.5%)となった。
4)オセアニア:主に建設用クレーンの売上が増加し、売上高は35億300万円(前年同期比133.7%)、モデルミックス等の影響もあり、営業利益は1,800万円(前年同期比9.6%)となった。
5)その他:主に建設用クレーン・高所作業車の売上が増加、またTIS買収に伴う運搬機械の売上が加わり、売上高は25億4,200万円(前年同期比158.5%)、営業利益は1億6,900万円(前年同期比386.2%)となった。
■主要品目別の状況
1)建設用クレーン:日本向け売上高は、大規模工事が実施・計画されているものの、慢性的なオペレーター不足や資材価格高騰の影響等もあり、86億2,900万円(前年同期比97.0%)となった。海外向け売上高は、一部地域を除き、ここ数年の急速な需要増加基調に落ち着きが見え始める中、393億600万円(前年同期比97.9%)となった。この結果、建設用クレーンの売上高は479億3,500万円(前年同期比97.8%)となった。
2)車両搭載型クレーン:日本向け売上高は、トラック登録台数が減少する中、39億8,800万円(前年同期比94.1%)となった。海外向け売上高は、57億500万円(前年同期比92.2%)となった。この結果、車両搭載型クレーンの売上高は96億9,300万円(前年同期比93.0%)となった。
3)高所作業車:日本向け売上高は、需要が堅調に推移し、57億5,400万円(前年同期比105.5%)となった。海外向け売上高は、13億5,900万円(前年同期比113.5%)となった。この結果、高所作業車の売上高は71億1,400万円(前年同期比106.9%)となった。
4)運搬機械:TIS買収により新たに加わった品目で、売上高は30億4,700万円(前年同期比-%)となった。
5)その他:部品、修理、中古車等のその他の売上高は、TIS買収もあり、180億5,400万円(前年同期比125.5%)となった。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2026年2月10日付けの2026年12月期連結業績予想は変更しておらず、中東情勢の緊迫化に伴う影響も見込んでいない。足許の受注は北米向けを中心に堅調で、販売も年間では期初想定通りの見通し。
売上高4,000億円(前年度比14.5%増)、営業利益250億円(同34.7%増)、経常利益220億円(同45.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益140億円(同23.5%減)。
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