カルマー、2026年1〜3月期は増収・増益、サービス事業に逆風も収益性改善を維持

カルマー(Kalmar):2026年5月5日

カルマーは5月5日、2026年1〜3月期の中間決算を発表した。売上高は前年同期比5%増の4億2,000万ユーロとなり、収益性も改善した。一方でサービス事業は関税や北米市場の低迷の影響を受け、収益面で逆風が続いた。

同期間の受注高は4億5,100万ユーロ(前年同期:4億8,000万ユーロ)と6%減少したが、これは前年の比較対象が高水準だった反動によるもの。受注残は10億1,000万ユーロ(2025年末:9億7,700万ユーロ)と増加した。営業利益は5,100万ユーロ(同4,600万ユーロ)で、売上高営業利益率は12.3%(同11.5%)に改善。比較可能営業利益は5,200万ユーロ(同4,800万ユーロ)と8%増加した。

エコポートフォリオの売上高は1億8,700万ユーロ(同1億7,000万ユーロ)で10%増加し、全体の45%(同43%)を占めた。一方、完全電動機器の受注比率は過去12カ月で9%(同11%)と、目標を下回る水準にとどまった。

■地域・事業別動向
地域別では、受注は米州およびアジア太平洋で増加した一方、EMEAで減少。港湾・ターミナル向けの大型案件やサービス契約のタイミング要因が影響した。米国の流通向け市場では緩やかな回復が見られた。

事業別では、機器(Equipment)部門の採算性は改善し、比較可能営業利益率は12.6%(同11.6%)に上昇。一方、サービス(Services)部門は関税や北米での部品販売の不振により16.0%(同19.0%)へ低下した。

■CEOコメント
サミ・ニーラネン社長兼CEO(Sami Niiranen)は、「売上成長と全体の収益性改善を達成した一方、サービス事業では運営上の課題に直面した」と述べ、「地政学的不確実性が高まる中でも需要は安定しており、持続可能なソリューションへの関心は引き続き高い」とした。

また、約7万台の稼働機械と約1,500人のサービス技術者からなるグローバルネットワークを競争力の源泉と位置付け、コスト最適化や価格戦略の見直しによりサービス事業の収益改善を図る方針を示した。

■財務・戦略動向
営業キャッシュフロー(金融項目・税引前)は6,700万ユーロ(同8,500万ユーロ)。3月末時点でネットキャッシュを維持し、ROCEは24.2%に向上した。全社改善施策「ドライビング・エクセレンス(Driving Excellence)」も進展し、年率換算で約4,000万ユーロの効率改善効果を創出した。

同社は2026年通期見通しを据え置き、比較可能営業利益率は12.5%超を見込む。

■戦略・事業基盤
カルマーは港湾、物流拠点、製造業向けに重量物ハンドリング機器を提供する市場リーダーで、120カ国以上に販売・サービス網を展開。約7万台の稼働機械をベースにサービス事業の拡大を進めている。従業員は約5,300人(うちサービス技術者約1,500人)。

今後は、電動化・脱炭素、デジタル化、自動化などの分野への投資を強化するとともに、アフターマーケット事業の拡大と収益性向上を柱に成長を図る。

■中期目標(2028年)
・売上成長率:年率5%
・営業利益率:15%
・ROCE:25%以上

■会社概要
カルマー(Kalmar)はフィンランド・ヘルシンキに本社を置き、港湾や物流分野向けにマテリアルハンドリング機器およびサービスを提供。2025年の売上高は約17億ユーロ。世界120カ国以上で事業を展開している。

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第1四半期レポート