クラレ、シンガポールにEVOH 樹脂〈エバール®〉生産プラントを建設、約615億円投資

 ㈱クラレは3月26日、シンガポール現地法人である Kuraray Asia Pacific Pte. Ltd.(クラレ 100%出資会社)内に EVOH 樹脂〈エバール®〉の生産プラントを建設すると発表した。

 1972 年に、クラレが世界で初めて開発・事業化した EVOH 樹脂〈エバール®〉は、最高レベルのガスバリア 性を有する機能性樹脂。酸素などの気体を通しにくく、内容物の劣化を防ぐことから食品包装用途に広く使われており、フードロス削減に貢献している。

 近年、循環型経済(サーキュラーエコノミー)の観点から、食品包装用途における環境配慮型製品のニーズが高まっており、リサイクル可能な包装材料へのシフトが望まれている。特に欧米ではポリオレフィンのリサイクルを妨げないバリア材として〈エバール®〉樹脂の引き合いが増えており、〈エバール®〉樹脂の需要は世界的に拡大していくと見込んでいる。

 クラレグループは、EVOH 樹脂およびバリア材料のリーディングカンパニーとして更なる事業拡大を目指し、 これからも自然環境・生活環境の向上に貢献していく。

<投資概要>
場所:Kuraray Asia Pacific Pte. Ltd. 10 Sakra Ave., Singapore 627887
生産能力:EVOH 樹脂 年産 18 千トン (前工程は将来の増設を視野に年産 36 千トン能力にて建設。
後工程は 2 期に分け、今回1期分を実施)
稼働時期 2026 年末
投資額:4億1,000万米ドル(約615億円)

<Kuraray Asia Pacific Pte.Ltd. 会社概要>
会社名称 :Kuraray Asia Pacific Pte. Ltd.
本社所在地 :10 Sakra Ave., Singapore 627887
代表者 :植垣文雄
事業内容 :ポバール樹脂の製造・販売
資本金 :29,775 千米ドル
設立年月日:2008 年 7 月 1 日(前身は 1996 年設立の POVAL ASIA PTE LTD)

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