●年頭所感 住友建機株式会社 数見保暢社長

 皆さん、新年あけましておめでとうございます。

 日頃は住友の建設機械をご愛顧頂きまことにありがとうございます。

 昨年の世界経済は徐々に減速基調となり、米中貿易摩擦、英国のEU離脱、新興国不安等様々な景気リスクが顕在化しました。また底堅く推移してきた米国経済も牽引役である自動車産業が人員削減を発表する等、雇用面でも不安要素が出ています。国内においても一部の製造業、IT関連産業を除き、業績見通しの下方修正が発表されています。中国も経済成長が鈍化、アセアン諸国も中国経済の影響を受け、世界的景気は後退局面にあると言えます。

 油圧ショベルの市場を見ますと、中国のショベル需要は堅調に推移していますが、中国メーカーのシェア拡大が著しく、外資系メーカーにとり、販売価格、支払い条件等でますます競争が激化してきています。アセアン市場でのショベル需要は特に大きく減少し、昨年までの牽引役の米国も流通在庫が高止まりするなど、不透明感が増しています。

 また、近年気候変動に起因すると推定される自然災害が世界中で多発しています。昨年日本では大型台風や豪雨等が頻発し各地多大な被害に見舞われました。お取引先様や弊社拠点も被災し、製品の納期面でお客様へ大変なご迷惑をお掛けする事態となりました。今後は、これら自然災害対策にも一層の備えをしなければと思慮しています。

 今年は当社にとり、中期経営計画22の初年度となりますが、世界経済は昨年同様、減速基調で推移すると思われます。このような外部環境の中、基本コンセプトは「ゆるぎない安定収益基盤の確立と共に成長への布石を打つ」とし、特に経営の「質の向上」に取り組み、下記の3点に注力して参りたいと思います。

1.地域に密着したエリアでの販売とサービスの強化

2.組織機能面での強化

3.事業基盤の一層の強化

    最後に当社は引き続き事業を通じて企業の社会的責任を果たして参ります。

   本年が皆様にとり素晴らしい年になりますよう祈念申し上げ、ご挨拶とさせて頂きます。

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