ジョンディア財団、1,850万ドルで「ファーム・トゥ・プレート」戦略 農家とフードバンクを直結

・アイオワ州の農家100超をフードバンクと結ぶ新事業も

ジョンディア財団 (John Deere Foundation):2026年10月13日

ジョンディア財団は10月13日(米国時間)、フィーディング・アメリカ傘下のフードバンクを支援する総額1,850万ドル(約2億9,600万円、160円換算)の複数年戦略「ファーム・トゥ・プレート」を発表した。フィーディング・アメリカへの1,700万ドルと、ザ・ファームリンク・プロジェクトとの150万ドルのパートナーシップが柱。余剰農産物の回収、農家とフードバンクの直接取引網の構築、従業員のボランティア動員を一体で進める。

米イリノイ州モリーン発。ジョンディア財団(John Deere Foundation)は、フィーディング・アメリカ(Feeding America)に3年間で1,700万ドルを拠出する。あわせて、ザ・ファームリンク・プロジェクト(The Farmlink Project)にも3年間で150万ドルを投じる。総額1,850万ドルのうち、1,300万ドル超は農業州アイオワ州(Iowa)での食料安全保障の取り組みに充てる。

■フィーディング・アメリカへの拠出は3本立て。

・ 「ファーム・トゥ・フードバンク」(Farm to Food Bank)事業:アイオワ州の三つのフードバンクが地元農家との既存の連携を拡大し、参加農家を現在の約20から100超に増やす。農家に新たな販路をつくり、地元産の食料を困窮世帯に届ける。

・全国の調達・流通支援:フィーディング・アメリカの全国ネットワークの調達能力と配送網を、複数年の資金で強化する。ネットワークは250超のフードバンク、20超の州フードバンク協会、10超の地域協同組合、6万超の提携団体(フードパントリーや食事提供プログラムなど)で構成する。

・従業員ボランティア:毎年、ジョンディア従業員が食事のパッキングに参加する。2026〜2029年に約2万2,000人が参加し、180万食を詰める計画。活動は会社公認で、就業時間中に行う。

■ファームリンクへの助成では、3年間で次の成果を見込む。

・生鮮農産物の回収:640万ポンド(約2,900トン)
・食料困窮地域への提供:530万食
・新鮮な食品を入手しやすくなる人数:27万3,000人超
・22支援する農業経営体:複数州で30〜60

※1食=1.2ポンド(米農務省〈USDA〉基準)

ジョンディアのワールドワイド・アグ&ターフ事業(Worldwide Ag & Turf Division)で生産・精密農業を担当するディアナ・コバー(Deanna Kovar)プレジデントは「ジョンディアが数十年続けてきたフードバンク支援を土台に、農家が飢餓対策でより大きな役割を果たせるようにしたい。農家と食料支援団体を直接つなぐことで、生産者に新たな機会が生まれ、より多くの家庭が身近な場所で栄養ある食品を得られる」と述べた。

フィーディング・アメリカのデニス・マクドノー(Denis McDonough)CEOは「農家は地域をよく知っている。今回の投資は、アイオワ州をはじめ全米でフードバンクと農家の関係を強め、生鮮食品を届ける仕組みを補強する」とコメントした。

ファームリンクのイライザ・ブランク(Eliza Blank)CEOは「米国の生鮮食品は、いまだ多くが農場から出荷されない。今回の助成で、市場が機能しない局面でも農家を支え、食品を廃棄せず人に届けるサプライチェーンを築ける」と話した。

財団はこの戦略を、圃場での食品回収、農家とフードバンクの直接取引、地域での従業員参加を組み合わせ、畑から食卓までの障壁を下げるものと位置付けている。

ジョンディア財団は1948年設立。75年超にわたり累計4億ドル超を寄付し、飢餓の解消、教育機会の拡大、地域の発展を支援している。ファームリンクは2020年以降、生産者や流通事業者などと連携し、5億ポンド超の生鮮食品を届けた。

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