・生産能力を拡大、ロボット・自動化・デジタル化を推進
・農業機械向け駆動技術を強化、100人超の新規雇用を創出
クラース(CLAAS):2026年10月12日
クラース(CLAAS)は10月9日、ドイツ・パーダーボルン(Paderborn)拠点の操業70周年を迎え、同拠点の生産能力拡大に向け、今後数年間で7,000万ユーロ(約124億円、177円換算)超を投資すると発表した。農業機械向けの高効率駆動技術の生産能力を増強し、土壌への負荷を抑えるクローラー式走行装置や高性能トランスミッションの需要拡大に対応する。地域の熟練工などの雇用を維持するとともに、100人超の新規雇用を創出する。
クラース・グループのヤン=ヘンドリック・モーア(Jan-Hendrik Mohr)CEOは、「当社はパーダーボルン拠点の拡張に7,000万ユーロ超を投資する。この決定は、同工場が当社の世界的な生産ネットワークで中心的な役割を担っていることを示している。高度な技術力と現地従業員の並外れた貢献が、今回の決定を後押しした」と述べた。
また、ドイツ国内での投資には、競争力のある事業体制と、関係者が協力して持続可能な解決策を生み出す姿勢が不可欠と指摘。共同で策定した将来構想により、地域の高度な技能を持つ人材の雇用を守るとともに、農業機械分野で100人超の新規雇用を実現するとしている。
■ロボット・自動化への投資と生産用地の拡張
今回の投資では、パーダーボルン拠点の生産インフラを近代化し、新たな生産能力を確保する。人工知能(AI)の活用も進め、自動化、デジタル化、生産性、品質、持続可能性の各分野で新たな基準を打ち立てることを目指す。
経営陣は記念行事で、従業員の技術力と会社への貢献、労使双方の協力関係を強調した。また、ハイデルベルク・マテリアルズ(Heidelberg Materials)から隣接する広大な土地を取得し、拡張に必要な用地を確保した。これにより、ハルバーシュテッター通りに位置する拠点の生産工程と物流の最適化を進める。
クラース・インドゥストリーテクニーク(CLAAS Industrietechnik、CIT)のヤン・ウーテンヴォルト(Jan Uhtenwoldt)社長は、「今日はパーダーボルンにとって良い日だ。拠点の操業70周年を祝うと同時に、将来に向けて明るい展望を持っている。関係者が一体となり、包括的な産業の将来構想を策定した」と述べた。
さらに、農業機械の部品はますます高度化、複雑化しており、その製造には専門知識と意欲を備えた人材が不可欠と説明。投資実現に向けて協力した労使関係者に謝意を示した。
■駆動技術・油圧機器の開発・生産拠点
クラースは70年にわたり、パーダーボルン拠点を先端駆動技術と油圧機器の研究・開発・生産拠点として継続的に拡張してきた。同拠点では、トラクター用CMATICトランスミッション、TERRA TRACクローラー式走行装置、特殊油圧バルブなどを生産している。
これらの部品は、クラースの農業機械の高付加価値化を支える重要な技術であり、クラース・グループ以外の機械メーカーにも販売している。
■欧州の生産ネットワークを強化
クラースはドイツに加え、フランスとハンガリーでも生産能力の拡大と設備の近代化を進める。
フランスのル・マンでは、多機能型の新生産棟を建設中。ハンガリーのトゥルケヴェ(Törökszentmiklós)では、新たな最終仕上げ・出荷センターの整備を計画している。欧州各拠点への投資を通じ、生産ネットワーク全体の競争力向上を図る。
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