・売上高は北米好調とTIS買収効果で15.5%増、米国関税の還付も寄与
タダノが11月4日に発表した2026年12月期第3四半期(1〜9月)連結決算によると、売上高は2,777億8,000万円(前年同期比15.5%増)、営業利益は277億4,200万円(同151.0%増)、経常利益は251億6,800万円(同218.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は189億8,500万円(同44.0%増)、1株当たり四半期純利益(EPS)は150.02円となった。前年同期に営業利益が約43%減と落ち込んだ反動に加え、増収と米国関税の還付などが重なり、営業利益は前年同期の約2.5倍に拡大した。
業績動向を概観すると、北米での販売増加、2025年7月に買収したタダノインフラソリューションズ(TIS、旧IHI運搬機械の運搬システム事業)の連結効果、為替の影響が売上を押し上げた。営業利益の増減要因(前年同期比166億円増)をみると、前年にあったManitex関連のPPA資産償却額11億円や買収関連の一過性費用26億円、TIS関連の一過性費用7億円など計44億円が解消したほか、為替が31億円、米国関税の還付が40億円、物量増加が39億円、売価改善が48億円の増益要因となった。一方、米国関税の影響で20億円、費用増で23億円、Manitex連結で11億円の減益要因があった。EBITDAは355億800万円(同92.3%増)、営業利益率は10.0%(前年同期4.6%)に改善した。親会社株主に帰属する四半期純利益は、欧州での工場再編関連費用戻入益17億円などの特別利益を計上した一方、前年に計上した固定資産売却益81億円などの特別利益の反動が大きく、増加幅は限定的だった。
■ 地域別・製品別の状況
セグメント別(所在地ベース、セグメント間取引含む)では、日本は売上高1,759億8,800万円(前年同期比123.7%)、営業利益214億8,400万円(同152.9%)。車両搭載型クレーンと高所作業車が減少したものの、建設用クレーンの増加とTISの運搬機械が加わった。欧州は売上高804億1百万円(同111.1%)、営業損益は19億5,800万円の損失で、前年同期の54億1百万円の損失から縮小した。米州は売上高1,151億3,000万円(同118.9%)、営業利益75億7,500万円(同432.6%)と、米国関税の還付も寄与して大幅増益となった。オセアニアは売上高121億3,500万円(同136.1%)、営業利益3億600万円(同50.7%)と増収減益、その他は売上高79億3,600万円(同155.7%)、営業利益5億4,200万円(同199.3%)だった。
顧客所在地別の売上高では、日本が999億600万円(同124.3%)、海外は1,778億7,400万円(同111.1%)となり、海外売上高比率は64.0%(前年同期66.6%)に低下した。海外では北米が1,065億6,100万円(同120.2%)と179億円増加し、アジアが31億円増、オセアニアが33億円増となった一方、中東は情勢緊迫化により46億円(同38.5%)と73億円減少、欧州も296億円(同94.0%)と19億円減った。
主要製品別では、建設用クレーンが1,577億8,200万円(同110.1%)、車両搭載型クレーンが306億9,300万円(同109.1%)、高所作業車が224億1,200万円(同108.4%)、運搬機械が94億8,200万円(前年は3か月分の29億7,000万円)、部品・サービス等その他が574億900万円(同126.3%)となった。
■ 通期の連結業績予想を修正
第3四半期累計の実績を踏まえ、2026年12月期通期予想を2月10日発表分から修正した。売上高は3,800億円(前期比8.7%増、前回予想比5.0%減)、営業利益は320億円(同71.6%増、同28.0%増)、経常利益は280億円(同84.3%増、同27.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は200億円(同8.1%増、同42.9%増)、1株当たり当期純利益は157.78円を見込む。売上高は下方修正、各利益は上方修正となる。10月以降の想定為替レートは1ドル=158円、1ユーロ=184円。配当は、中間配当17円、期末配当予想17円(年間34円)で変更しておらず、期末配当は配当方針と通期業績を踏まえて判断する。
財政面では、2026年9月末の総資産は4,552億4,700万円と前期末比33億円減少した。棚卸資産が174億円増加した一方、受取手形・売掛金及び契約資産が138億円、現金及び預金が76億円それぞれ減少した。負債合計は2,310億800万円と同214億円減り、支払手形及び買掛金の減少(104億円)や借入金の減少が主因となった。純資産は利益剰余金の増加などで同180億円増の2,242億3,800万円となり、自己資本比率は49.2%と前期末の44.9%から改善した。ネットD/Eレシオは0.29倍(前期末0.31倍)。
コメントを投稿するにはログインしてください。