・受注は過去最高の1,614億円
オークマは11月4日、2027年3月期第2四半期(中間期、2026年4〜9月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比12.3%増の1,181億3,100万円、営業利益は98.8%増の120億4,500万円、経常利益は105.5%増の127億6,600万円、親会社株主に帰属する中間純利益は155.8%増の116億4,600万円となった。連結受注高は過去最高の1,614億4,000万円(44.4%増)を記録し、業績は大幅に改善した。
同社によれば、地政学リスクやインフレの継続などで世界経済の先行きは不透明な状況が続いた一方、工作機械需要は幅広い産業で拡大基調となり、特に米国と日本を中心に中間期の後半に大きく増加した。
オークマグループは「中期経営計画2028」に基づき、高精度・高効率生産とエネルギー消費量削減を自律的に両立し脱炭素化に貢献する工作機械を「Green-Smart Machine」と位置付け、工程集約、自動化、AI・知能化技術とともに「ものづくりサービス」をグローバルに展開。受注獲得に注力するとともに、収益力改善や資本効率向上を進め、ものづくりを巡る社会課題の解決を通じて企業価値向上に努めた。
■ 地域別の市況
米国は、大手企業を中心に航空、宇宙・衛星、防衛関連、データセンタ・エネルギー関連からの高水準な需要が継続し、中堅・中小事業者でも設備投資再開の動きが見られた。9月には米国シカゴで開催された国際製造技術展(IMTS2026)に出展し、5軸制御マシニングセンタや複合加工機などの工程集約型工作機械、自動化システムの販売促進を図った。この流れはグローバルに広がり、日本でも航空、宇宙、防衛関連、データセンタ・エネルギー関連に加え、半導体製造装置、造船、一般産業機械など幅広い産業で設備投資が拡大基調となり、中堅・中小事業者でも設備更新需要などで積極的な動きが見られた。欧州は、ドイツなどで自動車産業の停滞や輸出産業の不振により需要は弱含みだったが、欧州全体では航空機・防衛関連をはじめ設備投資が活発化し、需要は総じて堅調に推移した。中国は、前年度に受注を下支えした大型投資案件が一服した一方、半導体製造装置や一般産業機械からの需要は堅調だった。その他アジアも、国・地域や産業で濃淡はあるものの、半導体製造装置を中心に拡大基調で推移した。
■ 製造・サービス面の取り組み
製造面では、2026年1月に江南工場(愛知県江南市)で稼働を開始した「Dream Site Engineered Solutions」を、自動化ラインの集中生産に加え工作機械本体の組立スペースとしても活用し、需要増加に対応する生産体制の構築を進めた。サービス面では、米国シャーロット市のOkuma America Corporationで、主軸および制御装置の修理を行う「Global Repair Center」を竣工・稼働させ、アフターサービス事業の拡大に向けて修理能力を強化した。
利益面では、人的資本投資の強化、部材コストの上昇、輸送コストの高止まりに対し、生産効率の向上や内製化の拡大でコスト低減を図るとともに、販売価格への転嫁に努め、収益性の改善を進めた。特別利益として投資有価証券売却益37億300万円も計上した。
■ 機種別の受注・売上
機種別の受注高は、NC旋盤254億4,900万円(前年同期は125億1,100万円)、マシニングセンタ845億8,400万円(同662億8,800万円)、複合加工機456億1,100万円(同290億1,300万円)、NC研削盤15億7,300万円、その他42億2,000万円。受注残高は1,447億1,600万円となった。売上高はマシニングセンタが603億4,400万円、複合加工機が338億6,400万円、NC旋盤が181億9,400万円などだった。
■ セグメント別・海外売上高
外部顧客への売上高は、日本544億8,700万円(前年同期523億4,200万円)、米州392億6,900万円(同301億5,700万円)、欧州182億900万円(同160億円)、アジア・パシフィック61億6,500万円(同67億1,700万円)。セグメント利益は日本77億9,400万円、米州51億9,700万円、欧州1億1,900万円の損失、アジア・パシフィック5,300万円の損失だった。海外売上高は844億1,300万円で、連結売上高に占める割合は71.5%(前年同期73.3%)。米国は29.4%(同26.0%)に拡大した。
■ 財政状態
中間期末の総資産は前期末比222億3,100万円増の3,626億1,700万円、純資産は90億200万円増の2,649億2,100万円となり、自己資本比率は69.6%(前期末72.0%)だった。営業活動によるキャッシュ・フローは209億1,300万円の収入、投資活動は26億8,500万円の支出、財務活動は23億3,300万円の支出(自己株式の取得50億200万円、配当金の支払い29億6,300万円など)となり、現金及び現金同等物の中間期末残高は635億9,100万円となった。
■ 2027年3月期の連結業績予想
2027年3月期の連結業績予想は、2026年8月5日公表の数値から変更しない。売上高は2,600億円(前期比10.2%増)、営業利益260億円(同67.7%増)、経常利益265億円(同61.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益200億円(同59.3%増)を見込む。年間配当予想も変更はなく、中間60円・期末60円の計120円とする。中間配当は前期の50円から10円増配となった。