・プラスチック容器需要が底堅く推移し大幅増益、各段階利益で記録更新
日精エー・エス・ビー機械(ASB)は8月6日、2026年9月期第3四半期(2025年10月〜2026年6月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比9.8%増の359億7,700万円となり、第3四半期累計として過去最高を記録した。営業利益は20.2%増の101億6,900万円、経常利益は20.3%増の103億9,500万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は19.7%増の72億4,000万円と、各段階利益でも第3四半期累計の最高益を更新した。
受注高は前年同期比27.7%増の418億1,700万円、受注残高は前年同期末比28.4%増の230億6,600万円と、ともに第3四半期累計として過去最高を更新した。通期の連結業績予想(売上高500億円、営業利益130億円、経常利益131億円、親会社株主に帰属する当期純利益91億円)に変更はない。
■不透明な環境下でも底堅い需要を維持
世界経済は地政学リスクの長期化や高止まりする物価・金利水準を背景に、企業の設備投資や購買意欲に慎重姿勢が見られた。ストレッチブロー成形機業界でも原材料価格の高騰や人手不足が顧客の課題となっている。
こうした中、同社は主力の1ステップ成形機の「省人・省エネ・省スペース」に「省材料」を加えた「4Sコンセプト」を提唱。独自の「ゼロ・クーリングシステム」によるサイクルタイム短縮と樹脂使用量削減が、原材料高騰へのソリューションとして評価された。成形機本体に加え、金型やアフターサービスを含めたトータルソリューション提案を強化した結果、需要は底堅さを維持した。
売上面では主力の中小型機が好調で、金型およびアフターサービスによるストックビジネスも堅調に推移した。利益面では増収効果に加え、製品・地域ミックスの改善が寄与し、売上総利益は181億8,300万円(前年同期比15.7%増)と大幅に改善した。
■製品別では成形機・金型・部品が過去最高
製品別の動向を見ると、ストレッチブロー成形機は投資効率に優れた中小型機の需要が好調に推移。受注高は218億2,100万円(前年同期比35.3%増)、売上高は180億300万円(5.5%増)と、ともに第3四半期累計として過去最高を更新した。大型の飲料用成形機(PF36シリーズ)は前期の反動で減少したものの、中小型機が全体を支えた。
金型は樹脂価格高騰に伴う容器の小型化・軽量化ニーズを受け、多品種中小ロット生産向けの中小型機用金型が増加。受注高は125億3,600万円(19.9%増)、売上高は112億6,000万円(18.0%増)と、ともに過去最高となった。
部品その他は顧客の安定稼働要求の高まりやエンジニア不足を背景に、保守・サービス需要が全世界で堅調。受注高は50億5,300万円(19.6%増)、売上高は49億2,600万円(18.7%増)と、引き続き好調を維持し過去最高を更新した。付属機器の売上高は17億8,700万円(10.2%減)となった。
■地域別では米州・欧州・南・西アジアが牽引
地域別セグメントでは、米州が受注高154億200万円(48.5%増)、売上高132億7,500万円(18.8%増)でともに第3四半期累計として過去最高を記録。北米では旺盛な購買力と関税コストの価格転嫁が進み、中南米も政情不安を払拭して堅調に推移した。セグメント利益は20億5,600万円(0.3%減)とほぼ前年並みを維持した。
欧州は経済環境に不透明感があるものの、「4Sコンセプト」に基づく需要は根強く、受注高は79億1,900万円(9.5%増)、売上高は74億4,000万円(26.9%増)と過去最高を更新。セグメント利益は12億400万円(15.7%増)となった。
南・西アジアはインド市場がマザー工場の地の利を活かして非常に好調で、中東はイラン情勢の影響で一時調整したもののアフリカが底支え。受注高は126億4,100万円(28.1%増)、売上高は102億2,300万円(6.6%増)と過去最高を更新し、セグメント利益は28億2,200万円(9.8%増)となった。
東アジアは中国市場が景気停滞と競争激化で低調だったが、日本では中小型機需要が堅調。受注高は58億5,400万円(11.2%増)と前年を上回った一方、売上高は日本向け大口案件(PF36シリーズ)の剥落により50億3,700万円(17.8%減)となった。セグメント利益は好調な海外需要を背景に66億6,100万円(31.8%増)と増益だった。
同社は「不透明な環境下でも中小型機を中心に需要は底堅く、金型やアフターサービスも含めたトータル提案が奏功した」とし、第3四半期累計で受注・売上・各段階利益すべてが過去最高を更新したと説明している。
2026年9月期 第3四半期決算短信
決算補足資料
コメントを投稿するにはログインしてください。