・18カ月かけオートメーションを全面刷新、冷延製品のラインアップ拡充へ
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は8月11日、韓国・唐津市にあるKGスチール(KG Steel Co.)の連続酸洗・タンデム冷間圧延ライン(PLTCM=Pickling Line and Tandem Cold Mill)の改修プロジェクトを受注したと発表した。既設PLTCMのレベル1オートメーションおよびプロセスオートメーションを全面的に刷新し、18カ月をかけて改修を進める。
今回のプロジェクトでは、レベル1オートメーションシステムを、予備品の安定供給が可能なSIMATIC S7-1500プラットフォームへ更新する。プロセスオートメーションシステムについても刷新し、物理モデルを支援するAI技術を導入。板厚や平坦度の目標値をより高精度に設定できるようにする。
これによりKGスチールは、従来の冷延鋼板や亜鉛めっき鋼板、ブリキ鋼板に加え、「XTONE」ブランドの塗装鋼板を含む、より幅広い冷延製品の生産が可能となる。
また、オペレーター向けのヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)も刷新し、操作支援機能と設備状況の把握能力を高める。サーバーはすべて仮想化し、システム障害への対応力を向上させるとともに、復旧時間の短縮やライフサイクル管理の簡素化につなげる。高度な酸洗モデルも導入し、プロセス改善と合わせて製品品質の安定化と操業効率の向上を図る。
システム移行では、「シャドーモードおよびスイッチオーバー」構成を採用する。既存システムを稼働させたまま新システムを圧延設備環境に接続し、メインシャットダウン前から実運転データやシステム構成に関する情報を取得する。これにより、コミッショニング作業を事前に進め、システム切り替え時のダウンタイムを最小限に抑える。
改修後は、設備可用性の向上、ダウンタイムの削減に加え、入側工程での圧延速度向上などによって生産性を高める。新システムは将来の拡張性も考慮した構成とし、大規模な設備改修を行うことなく、追加のデジタルソリューションを導入できる環境を整備する。
KGスチールは、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、「XTONE」ブランド製品、ブリキ鋼板などを手掛ける韓国の鉄鋼メーカー。プライメタルズ テクノロジーズは英国・ロンドンに本社を置き、鉄鋼・金属産業向けにエンジニアリング、プラント建設、ライフサイクルサービスを展開する。電機、オートメーション、デジタル化、環境分野を含む総合ソリューションを提供しており、三菱重工グループが100%出資する。全世界の従業員数は約7,000人。
■プロジェクト概要
- 発注者:KGスチール(KG Steel Co.)
- 所在地:韓国・唐津市
- 対象設備:連続酸洗・タンデム冷間圧延ライン(PLTCM)
- 工事内容:レベル1・プロセスオートメーションシステム全面改修、HMI刷新、サーバー仮想化、酸洗モデル導入など
- 工期:18カ月
- 主な効果:製品ラインアップ拡充、品質安定化、生産性向上、ダウンタイム削減、将来のデジタル化対応
- 受注企業:プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)
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