・2027年4月発売、遠隔監視下で作業者は現場を離れて別作業が可能に
クボタは8月6日、遠隔監視による無人自動運転に対応した「新型アグリロボトラクタ MRシリーズ」を2027年4月に発売すると発表した。無人仕様2機種と有人仕様3機種をラインアップし、無人仕様では作業者が現場を離れた場所からタブレットで監視・操作できる。遠隔監視による無人自動運転に対応した国産トラクタの製品化は初めてとしており、深刻化する農業分野の人手不足への対応を加速する。
農業分野では、高齢化や離農による担い手不足を背景に、スマート農業の普及が進む一方、従来のロボット農機は作業者による目視監視が必要で、機械の近傍を離れられないという制約があった。2024年3月には農林水産省が「農業機械の自動走行に関する安全性確保ガイドライン」を改定し、遠隔監視による自動走行の要件を整備したことから、実用化への環境が整った。
新型MRシリーズは同ガイドラインに準拠し、無人作業中はAIカメラとミリ波レーダーによって人や障害物を検知。危険を判断すると自動で緊急停止する。異常発生時にはタブレットへアラートを通知し、作業者は現場へ戻ることなく周囲の映像を確認したうえで、再始動などの操作を遠隔で行える。
周囲監視にはAI画像認識カメラ5台とミリ波レーダー5台を搭載し、車体周囲360度を監視。過検知を抑えながら安全性を高めた。
自動運転ではGNSSとRTK方式による位置補正情報を活用し、高精度な走行を実現する。初回は圃場外周を走行して形状を記憶する必要があるが、その後はトラクタが最適な作業ルートを自動生成。2回目以降は登録した圃場データを利用して自動作業を行う。耕うんや代かきでは、畦際まで含めた圃場全面の自動運転にも対応する。
対応作業は耕うん、代かき、粗耕起、播種、施肥、中耕培土、中耕除草、心土破砕の8種類で、傾斜10度までの畑作にも対応。有人仕様では防除作業も可能としている。
また、有人仕様も用意し、自動操舵やインプルメント制御によって、経験の浅いオペレーターでも高精度な作業を行えるようにした。
位置補正情報サービスには、クボタが全国展開するRTKサービス「K-RIS」を利用でき、暗号化などセキュリティ機能にも対応する予定。
ラインアップは、無人仕様が100馬力「MR1000A2H」と105馬力「MR1050A2H」の2機種で、価格は1,988万円~2,126万6,000円(税別)。有人仕様は80~105馬力の3機種を設定し、価格は1,462万円~1,678万6,000円(税別)となる。
クボタは、遠隔監視型無人自動運転トラクタの市場投入を通じ、省力化・省人化だけでなく、農業経営者が経営判断など付加価値の高い業務へ時間を振り向けられる環境を整備し、日本農業の持続可能性向上に貢献していく考えだ。
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